防災力向上や団員確保に 総務相表彰受け市長表敬 飯田市消防団【長野県】
地域防災力の向上や団員確保に積極的に取り組む消防団などを対象とした総務相の「消防団地域貢献表彰」で、飯田市消防団と市が2023年度表彰を受けた。坂巻剛弘団長と滝沢功副団長が18日、市役所に佐藤健市長を訪ねて報告した。全国38団体が受賞し、長野県内では飯田市のみ。 危機管理課によると23年度に創設された表彰制度で、表彰式が18日に総務省で開かれた。 この日の市長報告で、坂巻団長は全国の模範となる取り組みとして評価されたことを喜び、周囲の理解と協力に感謝の言葉。「団員にとって大きな励みとなり受賞を今後の糧に、地域の安全安心を守るため活動を続ける」と誓った。 市消防団は災害現場で的確な行動ができるよう日々努め、時代に即した訓練や講習内容の在り方も模索する。全国的な課題となっている団員確保に向けて地域と連携して勧誘する他、チラシや交流サイト(SNS)を活用して情報を発信。消防団組織を広く知ってもらおうと、地元の飯田短大との交流やイベントなどへの参加も積極的に展開している。 人財として地域に根付く姿を描き、団員が在籍中に経験する行事や訓練、人とのつながりも大切にしている。 市消防団の団員数は定数1205人対し、消防団のOBら「支援団員」を含め851人(4月1日現在)。充足率は70・6%。地域防災にとって欠かすことのできない重要な役割を持つ一方、消防団の担い手不足が課題となっている。