トランプ前米大統領公判が結審 最終弁論で検察側と弁護側が応酬
【ニューヨーク共同】トランプ前米大統領の不倫口止め料を巡る会計不正処理事件の公判は28日、ニューヨーク州地裁で最終弁論が終了し、結審した。検察側はトランプ氏らが2016年大統領選前に不利な情報をもみ消し「有権者を欺こうとした」と指摘。弁護側は不正な会計処理はなかったとして無罪を主張し、応酬となった。 約1カ月半にわたった公判は29日に陪審員が有罪か無罪かを話し合う評議に移る。 トランプ氏は16年大統領選の直前、06年に不倫関係にあったと訴えるストーミー・ダニエルズさんへの口止め料として13万ドル(約2千万円)を元腹心で顧問弁護士だったコーエン氏に立て替えさせたとされる。17年に弁済した際、一族企業の帳簿で「法務費用」と偽ったとしてニューヨーク州法に違反した罪に問われている。 コーエン氏はトランプ氏の指示で口止め料を支払ったと証言。検察は他の関係者の証言や通信記録からもトランプ氏が口止めと弁済を了承していたことは明らかだと強調した。
弁護側は口止め料支払いはコーエン氏の独断だったと訴えた。