「肝臓や腸が飛び出た状態だった」 「日本人学校10歳男児刺殺事件」救命を手伝ったママ友の証言
「亡くなった児童のお別れ会で父親は……」
その様子が衝撃的で彼女の顔を見ることができなかったという水野さんの妻。 「エレベーターの中で他のママ友から質問された彼女は『刺された子は腹部から肝臓や腸が飛び出した状態だった』と言っていました。あと、『心臓が一時停止してしまった。救急車が到着した後、一時回復した』という話もしていました」 しかし被害男児が腹部や脚に負った傷はあまりにも深く、翌19日午前1時36分、死亡が確認された。 水野さんが言う。 「刺された子が救急車で運ばれたというのは妻から聞いていたので、何とか助かってほしいと思っていたのですが……。犯人は現場ですぐに取り押さえられたようです」 被害男児と同じ日本人学校に子供を通わせている別の保護者は言う。 「9月23日、亡くなった児童のお別れ会があり、日本人学校の児童および保護者、合わせて100人くらいが参加しました。亡くなった児童の母親と母方の祖母が声を出して泣いている一方、父親は涙をこらえてわが子を送り出していました。ひつぎの中のご遺体は安らかな顔をしていましたが、どれだけ痛かったのかと思うと……」 残忍で、むごたらしく、卑劣極まりない刺殺事件。これが「偶発的な事件」の一言で片付けられていいはずがない。改めて、中国の当局は「現実」を直視すべきであろう。 9月26日発売の「週刊新潮」では、この事件について、被害者一家の来歴や、中国での反日教育・反日動画の実態を含め、7ページにわたって特集する。
「週刊新潮」2024年10月3日号 掲載
新潮社