日ハム清宮がフレッシュ球宴本塁打で怪物アピールも1軍ではなぜかプロの壁
清宮の素材に疑いはない。 阪神・掛布雅之オーナー付シニア・ エグゼクティブ・アドバイザーも、清宮のバッティングを「左肘の使い方が柔らかくていい」と絶賛していた。 「バットのヘッドが出る前に、左肘が体の真ん中あたりまで入ってくる。それができるとヘッドがボールに力負けしないし、バットをしならせ、体に巻きつけるような使い方ができる。ボールを90度の角度で広角に捉えることができるので率も残るだろう。今年の成績どうのこうではなく、将来的には3冠も狙える素材だと思う。確かに三振が多いが、まだ1年目で100打席も立っていないのだから今は経験を積む時期だと思う」 必要なのは経験と慣れ……優勝争いに参加しているベンチが、どう今後の育成方針を考えるかだろう。 過去に高卒野手のルーキーで1年目に新人王を獲得したのは6人しかいない。中西太氏、豊田泰光氏、張本勲氏、榎本喜八氏、清原和博氏 立浪和義氏の6人だが、清原氏、立浪氏以外は、いずれも1950年代の記録。松井秀喜氏でさえ開幕は2軍で迎えて1軍デビューは5月1日。2試合目にはプロ初アーチも放っているが、その後、厳しいマークに合って6月に一度2軍落ちを味わった。結局、57試合(203打席)で打率.223、11本塁打、27打点が1年目の成績で、イチローでさえ1年目は40試合出場に留まっている。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)