トランプ氏「法廷寒すぎる」……裁判で“抵抗”の戦略? 被害者アピールも 麻生氏がトランプタワーへ?【#みんなのギモン】
■トランプ氏、裁判を遅らせようと抵抗か
鈴江奈々アナウンサー 「91もの罪に問われているとなると、まだ1つ目の裁判が始まったばかりなので、いつぐらいまで続く見通しなんでしょうか?」 富田解説委員 「本当に分かりませんが、1つ目の裁判だけで6~8週間かかると言われていて、評決は早くても6月ということです。長引いている原因の1つが、トランプ氏側が裁判をなるべく遅らせようと抵抗している点です」 「15日の初公判の後、トランプ氏はカメラに向かって『これは詐欺だ。いつまでも続く政治的なもので、公正な裁判は受けられない。これは選挙妨害でもある』と発言しました」 「他にも裁判の延期を要請したり、裁判の行われるニューヨークはトランプ氏に批判的な人が多いため『公正な陪審員を選出できない』と場所を変えるよう要求したりしています」 「『法廷内が寒すぎる』という発言もありました。寒がっているのか抵抗戦術なのか分かりませんが、トランプ氏としてはとにかく裁判を遅らせて、大統領選への影響を最小限にとどめる狙いがありそうです」
■3月にかかった弁護士費用は7億円超
斎藤佑樹キャスター 「裁判を遅らせるということですが、早く終わらせた方がいいんじゃないですか?」 富田解説委員 「確かにその見方もあります。裁判を抱えながらの選挙戦は、トランプ氏にとって大きなハンデになります。1つはお金の面です。アメリカメディアによると、トランプ氏の3月の1か月の弁護士費用は490万ドル、日本円で約7億5800万円でした」 「トランプ氏側は今後の弁護士費用として、さらに680万ドル(約10億5000万円)は確保していたとしても、毎月これだけかかってくると、すぐに資金繰りが厳しくなる可能性があります」 「そうすると選挙にかけるお金が足りなくなり、バイデン陣営と差がついてしまうことになります」
■裁判まで…選挙に利用する戦略か?
富田解説委員 「一方で、裁判すら選挙に利用してしまおうという戦略も取っています。20日にはトランプ氏のSNSで『バイデン陣営の悪党たちが司法と結託して、我々を政治的に攻撃している』と投稿。自分は被害者だとアピールしています」 河出奈都美アナウンサー 「資金面ではかなりデメリットがありそうな気がしますが、有権者に対してはこの被害者アピールというのが刺さるということなんでしょうか?」 富田解説委員 「トランプ氏の支持者にとってはすごく刺さるようで、被害者と信じてしまう。これはトランプ氏のよくやる戦術です」 森アナウンサー 「そもそも裁判が終わっていない状態でも、有罪判決が出てしまっても、大統領になれるのでしょうか?」 富田解説委員 「仮に有罪判決が出ても大統領選に出られるし、選挙に勝てば大統領に就任できるという解釈なんです」 「というのも、大統領選に出るにはアメリカ生まれ、アメリカで 14 年以上暮らしている、35歳以上といった条件しかつけられていません。それに合致すれば大丈夫です。また勝てば、自らの罪を恩赦する可能性も指摘されています」