ポケモン列車、出発 のと鉄道
能登半島地震から7カ月となった1日、のと鉄道は七尾-穴水間を運行する車両に人気ゲーム「ポケットモンスター」のキャラクターをあしらったラッピング列車の運行を開始した。穴水駅で行われた出発式には大勢の子どもが集まり、ピカチュウをはじめとした人気キャラクターが描かれたカラフルな車体に歓声を上げ、笑顔が広がった。 ラッピング列車はポケモン・ウィズ・ユー財団(東京)の協力を受け、能登半島地震の被災地の子どもに元気と笑顔をもたらしたいと企画した。ピカチュウのほか、イーブイやヒバニー、ニャオハなど、かわいらしいキャラクターがデザインされた。1両編成で夏休み期間中は水曜を除いて1日2往復で運行し、小学生以下は無料とする。 穴水駅では乗車整理券の受け付け開始前から人が並び始める人気ぶりで、約60人が整理券を手にした。出発式ではピカチュウと穴水町の光琳寺保育所の園児24人が一日駅長を務め、「出発進行」と元気な声を上げ、列車を見送った。 出発式に先立ち、光琳寺保育所の園児に列車のお披露目が行われ、車両に乗り込んだ園児から「かわいい」と声が上がった。車内にもさまざまなポケモンが描かれ、竹井継夢ちゃん(3)は「かわいいポケモンがいっぱいで、また乗ってみたい」と声を弾ませた。 ラッピング列車は夏休み以降も3年間は運転を続けることにしており、のと鉄道の中田哲也社長は「被災地はまだ厳しい状況が続いているが、ひとときだけでも元気が出る場になればいい」と話した。