もしも親が老人ホームに入ったら?【介護費用は平均いくらかかるのか】在宅介護なら5年間で約370万円
大型連休が始まり、各地の帰省ラッシュにに関する報道が増えました。コロナ禍での制約もないゴールデンウィーク。今年こそ何の心置きなく実家に帰ることができそう、という人は多いでしょう。 【グラフなど6枚】介護費用と最新版の年金額を一覧表で見る(出所:生命保険文化センター、厚生労働省) さて、シニアの親御さんを持つみなさんの中には、久しぶりに会う親の健康状態や認知面などが気になっているという人もいるはず。連休のゆっくりした時間の中で、いつか来るかもしれない「介護」について話し合うつもり、という声も筆者の周囲でちらほら聞こえます。 「介護にかかるお金」は、いつからどの程度必要となるかの個人差が大きく、身近に参考例を見つけにくいもの。また、親の資産や年金額を聞けないままで、漠然とした不安を覚える人もいるでしょう。 今回は、介護にかかる費用や、最新の年金額データを眺めていきたいと思います。「うちの親は大丈夫?」と感じた人は、ぜひ親子で話し合う時間をとれたら良いですね。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【介護・年金一覧表】介護にかかる費用や期間、平均はどのくらい?一覧表で見る
生命保険文化センターが公表した「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査」から、介護費用、および介護期間の平均データをピックアップしましょう。 ●【一覧表】介護にかかる費用(※公的介護保険サービスの自己負担費用を含む) 【グラフなど1枚目/全6枚】介護にかかるお金の平均はどのくらい? 2枚目以降でさらに詳しく「介護費用・年金」データを紹介します! 一時的な費用の合計平均:74万円 ・掛かった費用はない:15.8% ・15万円未満:18.6% ・15~25万円未満:7.7% ・25~50万円未満:10.0% ・50~100万円未満:9.5% ・100~150万円未満:7.2% ・150~200万円未満:1.5% ・200万円以上:5.6% ・不明:24.1% 介護にかかる費用(月額) 在宅介護の月額平均:4万8000円 ・支払った費用はない:0.0% ・1万円未満:7.2% ・1万~2万5000円未満:22.3% ・2万5000~5万円未満:17.6% ・5万~7万5000円未満:13.3% ・7万5000円~10万円未満:2.3% ・10万~12万5000円未満:4.3% ・12万5000~15万円未満:1.2% ・15万円以上:5.8% ・不明:26.0% 施設介護の月額平均:12万2000円 ・支払った費用はない ・1万円未満:0.0% ・1万~2万5000円未満:6.3% ・2万5000~5万円未満:4.7% ・5万~7万5000円未満:9.1% ・7万5000円~10万円未満:8.7% ・10万~12万5000円未満:20.9% ・12万5000~15万円未満:7.9% ・15万円以上:30.7% ・不明:11.4% ●介護期間は平均61.1カ月 介護期間の平均は約5年 介護期間の内訳 ・6カ月未満:3.9% ・6カ月~1年未満:6.1% ・1~2年未満:10.5% ・2~3年未満:12.3% ・3~4年未満:15.1% ・4~10年未満:31.5% ・10年以上:17.6% ・不明:3.0% 平均的な介護期間は約5年。一時的な費用の合計と月々の費用をトータルすると、在宅介護で約370万円、施設介護で約820万円になります。ただしこれは、支払った費用がない人を「0円」で計算した結果の平均。 在宅介護の場合は、住まいのバリアフリー度合いや、若い世代の家族と一緒に住んでいるかによっても変わってくるでしょう。 現役バリバリで元気なころに建てた戸建て住宅の場合、高齢になった時を想定していない作りかもしれませんね。若いころには何も問題なくまたげたほんの数センチの段差につまづいて転倒してしまう、という話もよく聞きますし、筆者自身の親もそうでした。 また、施設介護であれば特別養護老人ホームなどの公的施設に入る場合は比較的費用が低めですが、その分入所待ちの人数も多く、必要な時に入所できないことを覚悟しておく必要もあります。 介護付き有料老人ホームなどの民間施設を選んだ場合、一時金の時点で数百万円が飛んでいくことも珍しくありません。