「今だけ90%オフ」「残り1点」…偽の通販サイト、福井県で相次ぐ被害 見極め注意、県警が呼びかけ
インターネット通販サイトで購入の手続きをしたのに商品が届かず、代金をだまし取られたという相談が今年、福井県内で相次いでいる。福井県警は「極端に定価よりも安いケースなどは詐欺を疑ってほしい」と注意を呼びかけている。 県警によると、偽サイトで扱う商品はファッションやインテリア、家電などさまざま。「残り1点」「今だけ90%オフ」などと購入をあおってくる特徴がある。 サイトの会社概要には実在の住所が記載されているが、調べると全く関係ない会社が出てくることがある。クレジットカードなどさまざまな支払い方法に対応するとしながら、実際は銀行振り込みしか選べないこともあり、支払口座は個人名義になっているケースが多い。 今年、県警に寄せられたサイバー犯罪関連の相談で「詐欺・悪質商法」は9月末時点で1117件。前年同期比で354件増加しており、相談の多くが「ネットショッピング詐欺」に関するものという。担当者は「商品ページだけでなく、会社概要などの内容も確認して偽サイトかどうか見極めてほしい」と話し、セキュリティーソフトの活用も推奨している。 ネットショッピング詐欺に加え、近年は返金名目でさらに現金をだまし取る手口があり、県内でも被害が確認されている。偽サイトで購入後、「売り切れた」などとキャッシュレス決済アプリでの返金を申し出てくるが、ネット関係に不慣れな人だと指示されるがままにアプリを操作し、逆に送金させられるという。 県警は「まずは偽サイトを使わないよう心がけ、不安に思ったら支払う前に誰かに相談してほしい」としている。