【楽天】自由契約の田中将大「もう居場所はないんじゃないか」未来描けず仙台に別れ「仕方ない」
信じる道を進む。楽天から自由契約となる田中将大投手(36)が26日、楽天モバイルパークで取材対応した。24日に自身のYouTubeチャンネルで退団の意向を電撃表明。今季推定年俸は2億6000万円で、球団からは野球協約の減額制限(年俸1億円超は40%)を超える来季年俸を提示されていたが、それを固辞した形だ。11年プレーした仙台を離れ、新天地に向かうことを決断。12月2日公示の保留選手名簿から外れ、各球団との交渉が可能になる。 【写真】寂しげな表情で取材対応する田中将大 ◇ ◇ ◇ 楽天と決別する。田中将が自由契約となることを電撃表明してから2日。グレーのスーツにストライプのシャツ、ノーネクタイ姿で登場し、大勢の報道陣を前に約20分、自身の思いを赤裸々に語った。球団からは来季年俸に関し、15分ほどのやりとりで大幅な減額提示があった。「提示を受けた時にですね。受けた印象としては、もう期待はされていないんだなと」。さらに「オファーをいただいた事実はありますけど、個人的にはもう…。実質、居場所はないんじゃないかぐらいの…。そう受け取りました」。残留する未来が描けなかった。 新たな球団を探す上で一番大切にしたいポイントは「やりがいをどれだけ感じられるか」だ。ヤンキースを離れて4年。米国再上陸は現実的でないとし、引き続きNPBでのプレーを模索する。 先発にこだわり、日米で積み上げてきた勝利数は197。節目の200勝も迫る。「来シーズン、たくさん勝ちたいですし、200はありますけど、自分の中ではそこがゴールじゃない。もっともっと、その先があると思っているんで」。残り3勝にとどまらず、さらに白星を重ねていく姿をイメージしている。 11年を過ごした仙台への愛着、支えてくれたファンに対する感謝の気持ちは大きい。「ファンの方々にも育てていただきました。皆さんに応援していただき、背中を本当に押していただきました」。それがマウンドでのパワーになった。 後ろは振り返らない。前に進む。「最後までイーグルスでプレーできるのであればベストだと思いますけど、入団した球団で長期間プレーし、そのチームで終われる選手が何人いるんだというところ。自分で引退というところで。本当に限られた人しかいないと思います」。絶対的エースとして一時代を築いた背番号18が、杜(もり)の都を去る。【山田愛斗】