【えっ、そんな毎日着けて大丈夫】 実にラッキーだった“デイトナ”オーナーのその後|【ロレックス通信(番外編)】
毎週日曜朝にお届けしている「ロレックス通信」の番外編として、今日は以前に紹介した「ラッキーなデイトナ・オーナー」のその後について書かせていただく。 【画像】デイトナの写真をもっと見る 彼は某外車のディーラーに勤めているN氏で、デイトナのRef.116520・黒文字盤(写真の時計)を愛用している。以前は筆者の営業担当だったが、いまは偉くなった。 実は、このN氏がデイトナを購入した経緯がとてもうらやましく、あまりのその幸運さに驚かされたため、記事にしたのだった。もちろん本人に許可を得てだ。 その経緯についてその時の記事の抜粋を掲載させていただく。
『実は本人が欲しくて買ったわけではなく、お客さんの紹介で、なかば断れない状況で某百貨店の外商から購入したとのこと。購入したのは2016年。ちょうど新型のRef.116500LN(下の写真)が発表されRef.116520の生産終了が決まったタイミングだった。その紹介してくれたお客さんは新型のほうが欲しくなったため、代わりに紹介されたというのである。 百貨店なので当然価格は定価。当時の定価124万2000円で買えること自体すごいことだが、驚くことなかれ、なんと少し値引きまでしてくれたというのである。普通に並行店で購入したら160万円台(2016年当時)というプレミアム価格だったはず。購入の際に「外商の担当者からすぐ売らないでくださいね」と釘を刺されたとのこと(笑)』
まあ、いまでは考えられない話だが、先日そのディーラーに遊びに行った際にふとこのことを思い出し、現在の営業担当に「N氏はデイトナまだ所有しているの?」と聞いたところ「いまだに頻繁に着けていますよ」だそうだ。 さて、そのRef.116520だが、ひと頃よりも下がったとはいえ、現在の中古相場は250~400万円。特にN氏の場合は購入したのが2016年の夏だったらしい。そのため最終仕様の可能性が大きいため300万円台といったところだろうか。 こう考えてしまう筆者がどうかしているのかもしれないが、着けるのをやめて保管とまでは言わないが、せめて週末だけとかにしたほうがいいと思ってしまう…。 ちなみに、最初に掲載した本人着用のデイトナの写真は2019年に撮ったもの。3年間毎日仕事で着けていたようで、さすがにエクボ(へこみキズのこと)こそないが、その時点ですでにかなり傷だらけだった。さていまはどうなっていることやら。 文◎菊地吉正(編集部)
菊地 吉正|パワーウオッチ、ロービートなど時計専門誌の発行人兼総編集長。時計ブランド「アウトライン」も展開。ロレックス通信連載