国は匿名出産を選択できる立法を…「九条の会」講演会で弁護士が語った、憲法24条の意義と自己決定の権利
かごしま九条の会の講演会が3日、鹿児島市であった。熊本中央法律事務所の石黒大貴弁護士(33)=熊本市=が「個人の尊厳と両性の平等」をうたう日本国憲法24条を取り上げ、「抑圧されている人々が権利を行使できるように法律を制定することを促している」と話した。 石黒弁護士は、憲法13条の「個人の尊重」について「嫌なことを嫌と言える自己決定の権利」と説明。自己決定権は、抑圧や服従を強いられる立場の個人が行使することが難しい。だからこそ、「『法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない』とする24条に価値がある」と述べた。 自己決定権の事例として、病院以外に身元を明かさずに出産する内密出産を取り上げ、「孤立出産に追い込まれた女性たちが、匿名での出産を選択できるように国は立法するべきだ」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島
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