<東京都知事選>立候補者の1日ルポ ── 小池百合子候補(後編)
この日、小池氏が街頭演説を行ったのは10か所。いずれもおおむね1時間刻みの予定。小池氏陣営によると、「選挙期間も残り少ないこともあり、少しでも多くの人とコミュニケーションを図るため」だという。昼食も、移動中の車内でスタッフがコンビニエンスストアで買ってきたおにぎりなどを食べるのが常。食事の時間も惜しんでとにかく会える人の数を増やし、増田寛也・鳥越俊太郎両陣営の組織力に対抗しようという狙いがあるのは理解できるが、いくら多くの人に会いたいからといっても、予定を詰め込みすぎるのにも限度があると思われた。
朝から追いかけてきたが、小池氏の元気さは見た目上、終始変わらなかった。選挙戦に手応えを感じているのかもしれない。疲れた様子を一切見せない小池氏だが、選挙戦も佳境とあってのどには負荷がかかっている。この日の街頭演説では、「13日間マイクを握りっぱなしで、ガラガラ声になってしましました」と笑いを誘う一幕も。 小池氏陣営で選挙運動を手伝う自民党の河原弘明・豊島区議会議員(60)に、同区議の目から見た小池氏の様子を聞くと、「選挙序盤戦の終わりごろは疲れ気味でしたが、最近は元気ですし、乗ってきています。行く先々での皆さんの歓迎をエネルギーに変えているのでしょう」と話していた。 (取材・文:具志堅浩二)