冬の味覚「水ようかん」、製造ピーク…「年末年始の家族だんらんのひとときに」
福井の冬の味覚「水ようかん」を食事と一緒に――。福井市の老舗「えがわ」で30日、年末年始に県内外に出荷する水ようかんの製造がピークを迎えた。1日で約8000個を製造する。 【写真】出荷作業が進む水ようかん(福井市で)
この日午前6時半頃から、同社のスタッフら約30人が作業を開始。水と寒天、こしあん、黒砂糖を大釜に入れて炊き上げ、熱々の液をひしゃくでかき混ぜながら約40分かけて冷ました後、箱の中に手早く流し込んでいった。冷蔵庫で固まりつるんと仕上がった水ようかんは、「福井の味」と書かれたフィルムを載せて、出荷される。
専務の江川真紀子さんによると、福井の水ようかん作りは江戸時代に始まったとされる。関西で 丁稚(でっち)として働く福井の子どもたちが年末の帰省時に奉公先から練りようかんを持ち帰り、水と寒天を加えて炊いたため、冬に親しまれるようになったという。
江川さんは「年末年始の家族だんらんのひとときに、おせちなどと一緒に食べてもらえれば」と話していた。
読売新聞