旧統一教会・田中会長が公の場で「メディア批判」、新宿では信者による「デモ行進」も…!このタイミングで教団が動き出した「解散命令阻止」への狙い
報道が「著しく偏っていた」
「昨今、オールドメディアへの不信が拡大しておりますが、当会に対する報道も著しく偏ったものでありました」 【写真】「富士山が見えないから切った」中国資本ホテルが隣人宅のヒノキを無断で伐採 12月8日、東京都内で開催された講演会に、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長がゲスト出演した。 田中会長が公の場に姿を見せるのは、昨年11月に文科省が解散命令請求をした際に会見して以来、約1年ぶりだ。 およそ20分にわたるスピーチの序盤で田中会長は、「国民に宗教団体への不信感を助長したことへのお詫びを申し上げたい」と陳謝。しかしその後は、冒頭のように反対勢力やメディアの攻撃によって世論が歪められ、解散命令請求へ至ったとの持論を展開した。
解散命令請求は来秋が山場
このタイミングで田中会長が公の場に姿を現したのはなぜか。ジャーナリストの鈴木エイト氏が言う。 「今回のイベントにはトランプ次期大統領の宗教顧問を務める人物もビデオメッセージを寄せています。教団はトランプ氏との繋がりを見せることで、解散請求を進める政府に対しプレッシャーを与える狙いがあったと考えられます。 当日は私も事前申請をして会場に行きましたが、入場を拒否されました。メディア対応はなぜか旧統一教会の広報局長が行っていた。別団体の主催ではありますが、実質的には教団の広報活動の一環ということでしょう」 田中会長はスピーチの最後で「信者の皆さんによる全国での真実の訴えをお届けする」と宣言。実際、当日の午後からは東京・新宿で信者によるデモ行進が実施された。 一方、文科省が東京地裁に請求した解散命令は現在も非公開での審理が続いている。 「地裁での決着がつくのが年度内。その後、半年ほどをかけて今度は高裁での判断が出るとみられています。来年の秋から冬にかけてが解散命令の本格的な山場となるでしょう」(エイト氏) 審判の日は刻一刻と迫っている。 「週刊現代」2024年12月21日号より
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