ano（撮影：横山マサト）

anoがライブツアー「絶絶絶蟆セ蟠惹ク也阜隕ウ絶絶絶絶險ア雖∝・ス絶絶対聖域」のファイナル公演を7月31日に東京・Zepp DiverCity（TOKYO）で行った。 【画像】ano（撮影：横山マサト）（他17件） 音楽活動に加えてタレント、俳優、声優、モデルと幅広く活躍し、いまやテレビで見ない日はないお茶の間の顔となったあの。多忙すぎる毎日を送る中でもanoとしてライブ活動は休むことなく続けている。昨年12月に1stアルバム「猫猫吐吐」をリリースした彼女は、今年2月に東名阪ツアーを開催。6月に東京・渋谷CLUB QUATTROで今回のツアーをスタートさせると、福岡、宮城、愛知、大阪、北海道を回り、その間にフェスなどへの出演もこなしてきた。 anoの姿を直接拝み、生の声を聞くため、会場には毎回オフィシャルグッズやanoをリスペクトしたファッションで愛を示す熱烈なファンたちが集まり、開演前の物販には長蛇の列ができる。性別も年齢もさまざまで、その光景からもanoが国民的スターとなったことがうかがえる。そんな多様なファンの前に姿を現したanoは、エレキギターを抱え、エフェクターを踏むとロックチューン「デリート」でライブを開始。TAKU INOUE（G）、真部脩一（B） 、西浦謙助（Dr）をサポートメンバーに迎えた彼女は、まっすぐに客席を見据えながらギターをかき鳴らして歌い、そのスタイリッシュな佇まいと爆音でファンを熱狂させる。 不気味な唸り声を上げる「Peek a boo」、ダンサーとポップに踊る「スマイルあげない」、アコースティックギターで繊細に歌う「SWEETSIDE SUICIDE」など、anoは自身のさまざまな面を表した楽曲を次々に披露。めまぐるしい展開にファンは翻弄されながらもステージ上のanoに向かって懸命に手を伸ばし、悲鳴のような声援を必死に投げかける。一歩も引かないステージとフロアの壮絶なぶつかり合いで会場はヒートアップし続けていく。 あっという間に10曲が披露されるとanoは一旦退場し、スクリーンにはゲームのプレイヤーセレクト画面風の幕間映像が映し出される。この映像では、公式キャラクターのニャンオェちゃんがさまざまな衣装をanoに用意するが、本格中華料理人のコック服など一風変わったものばかりで、anoはなかなか衣装を決められない。いくつもの衣装を拒んだ末、ようやく衣装を選んだ彼女は、映像が投影されていたスクリーンをブチ破って登場。ハイテンションな「猫吐極楽音頭」でフロアをブチ上げると「絶対小悪魔コーデ」「ちゅ、多様性。」「F Wonderful World」と人気曲を畳みかけていく。 怒涛の勢いでライブが終わりに近付いていく中、anoが語ったのは、今回のツアータイトルに冠した「絶対」という言葉への思いだ。anoは「この世界には絶対はない」と切り出しつつ「それでも絶対を見つけたいし、僕が絶対的になりたいと思ってる」と語り、彼女を真剣に見つめるファンに向かって「みんなはめちゃくちゃ輝いてるし、最高の顔してますよ」とほほえみかける。「みんなの理想の僕になるつもりはないし、応援してくださいと言ったこともないです」と言葉を続けたanoは、「でも僕のことを見てたら、絶対にいい景色を見せてあげられるって自信がある」と言い切り「僕と君がいればここは絶対聖域」と宣言すると映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」の主題歌「絶絶絶絶対聖域」に突入。荒々しいパフォーマンスを見せるanoに呼応し、ファンも感情を爆発させるように沸き上がった。 その後アンコールを求めるファンの声に応じて再びステージに現れたanoは「いろんな仕事をしている中でも、ライブっていうか今日っていう日があってよかったなって心の底から思って。ライブはやっぱ直前までうーってなるんですけど、ステージに立ってる自分がやっぱり一番素直になれるというか、ちょっと言い方悪いけど楽なんですよね」とライブへの思いを吐露。そして、それは会場に集まってくれるファンがいるからこそだと強調した彼女は、「君がいなきゃ意味がないです全部」という言葉から、8月21日にリリースする新曲「愛してる、なんてね。」を初披露する。この曲は「普変」を手がけた尾崎世界観（クリープハイプ）が作曲、「スマイルあげない」を手がけたケンモチヒデフミが編曲を担当し、ano自身が作詞を手がけた1曲。バンドサウンドとデジタルサウンドが融合したキャッチーなナンバーとなっており、anoのキュートな魅力が存分に引き出されていた。 最後に自身が作詞作曲した「YOU&愛Heaven」を優しく歌い上げたanoは「地球が滅びてなかったら！ 君が生きてれば！ 僕が生きてれば！ また会いましょう！ 絶対生きてろよ！」と呼びかけて元気に退場。生きづらさを歌った楽曲が多数披露される中でも一貫して笑顔が印象的で、anoが心の底からステージを楽しんでいることがよく伝わってくるライブだった。なおライブ後には、ツアーの追加公演が11月5日に大阪・Zepp Osaka Bayside、11月9日に東京・豊洲PITで開催されることが明らかに。anoはこれからもステージに立ち続ける。 ■ ano「絶絶絶蟆セ蟠惹ク也阜隕ウ絶絶絶絶險ア雖∝・ス絶絶対聖域」2024年7月31日 Zepp DiverCity（TOKYO）セットリスト 01. デリート 02. ンーィテンブセ 03. Peek a boo 04. スマイルあげない 05. コミュ賞センセーション 06. Tell Me Why 07. SWEETSIDE SUICIDE 08. 普変 09. 涙くん、今日もおはようっ。 10. AIDA 11. 猫吐極楽音頭 12. 絶対小悪魔コーデ 13. ちゅ、多様性。 14. F Wonderful World 15. 絶絶絶絶対聖域 16. 鯨の骨 ＜アンコール＞ 17. 愛してる、なんてね。 18. YOU&愛Heaven ■ ano TOUR 2024 追加公演「絶対聖域」 2024年11月5日（火）大阪府 Zepp Osaka Bayside 2024年11月9日（土）東京都 豊洲PIT