長野県松本市中山 和泉の地に憩いの湧水 有志が水場整備
長野県松本市中山地区の和泉町会に、山から湧く水を活用しやすく整備した水場「和泉の湧水」がお目見えした。防災目的も兼ねて町会の有志が取り組み、4月末に完成。北アルプスの槍ケ岳や常念岳が望めるビューポイントでもあり、「コーヒーやお茶がおいしくなる」との評判とともに利用が広がりつつある。 上和泉構造改善センターから100メートルほど南に位置する。ポンプアップではなく、斜面に埋設した引水パイプの傾斜で湧出するため、災害時などに停電や断水があっても飲用水を確保できる。 地区福祉ひろばの同好会で本格コーヒーを楽しむ藤森勲さん(78)が子供の頃、お茶用に近くの清水を利用していたことを思い出し、同好会で使おうと一昨年に水質検査をした。飲用に適すると確認できたため、誰でも利用できるよう整備を提案。町会や地元の上和泉常会の助成を受け、大工と有志で建屋や水受けの石などを手掛けた。 常会役員が管理し、年1回程度水質検査も行っていく。有志代表の藤森さんは「地名通り、昔から水が湧く土地だったのだろう。新名所として誰にでも利用してもらえれば」と話している。
市民タイムス