ステンレス製からスギの木桶へ『半切桶』を使って伝統的な酒造り 半切桶のメリットとは「作業時間が短縮と乳酸菌が住みつくこと」宮城・塩釜市
東北放送
宮城県産のスギの木桶を使い、酒造りの技に磨きをかけます。伝統的な酒造りの手法を取り入れる宮城県塩釜市の酒造会社が、蒸した米や米麹をすりつぶす際に使用する木製の道具「半切桶」を導入することになり、19日お披露目されました。 【写真を見る】ステンレス製からスギの木桶へ『半切桶』を使って伝統的な酒造り 半切桶のメリットとは「作業時間が短縮と乳酸菌が住みつくこと」宮城・塩釜市 半切桶を導入したのは塩釜市の酒蔵「佐浦」です。半切桶は、米麹と蒸し米に水を入れてすりつぶす「酛(もと)すり」と呼ばれる工程で使われ、直径およそ80センチ、県産のスギから作られました。 佐浦では、一部の日本酒を木製の道具を用いた伝統的な手法で製造していますが、これまで半切桶の入手は困難でステンレス製を使用していました。半切桶を使うことで作業時間が短縮され、乳酸菌が住みつくため質の良い酒が期待できるということです。 浦霞醸造元佐浦 山田徹杜氏: 「しっかり思いを込めて造っていただいた半切桶なので、私たちもしっかりそれを販売できるように良質な酒おいしい酒を皆様に届けたい」 半切桶を製造した丸勝モルダー特殊加工 首藤勝秋代表: 「半切桶がどのような役割をしているのかということも、今回初めて知りましたし、ぜひいいお酒をうちの桶で造っていただければ」 佐浦では来年春から半木桶を導入し、すべての工程で木製の道具を使った酒造りをする予定です。出来上がった酒は来年夏頃に販売される予定です。 「日本の伝統的酒造り」は12月、ユネスコの無形文化遺産に登録されることが決まりました。
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