放置竹林解消へ伐採体験 パウダーにして活用も 高森南小学校6年2組【長野県高森町】
長野県高森町高森南小学校6年2組の児童30人が25日、同町の吉田古城・本城跡で竹の伐採を行った。地域を学ぶ総合学習で、昨年から放置竹林について学んできた。整備の大変さを実感し、より多くの人が関わりながら取り組む重要性を感じていた。 町内で放置竹林が課題となっていることを知った児童は、実際に放置竹林に足を運んで現状を確認したり、近隣住民の声を聞くなどしたりして、整備の必要性を学んできた。この日は町職員をはじめ、同所の環境整備に取り組む吉田古城愛護会や町有林などで竹林整備を行う有志団体が協力し、児童の伐採作業をサポートした。 六つのグループに分かれて作業。樹齢や密集度などを踏まえて伐採する竹を選ぶと、倒す方向をしっかりと考え、のこぎりをあてた。太い竹に苦戦しながらも、グループで協力して無事に切り倒すと、児童らは笑顔で達成感に浸っていた。 伐採した竹は運びやすい長さに刻んだ後、破砕機でパウダーに。同校で取り組むサニーレタスのプランター栽培で、竹パウダーを代替肥料として土壌に混ぜ、生育状況を確認する計画という。 6年生の児童らは「楽しくできたけれど、1本切り倒すだけでも大変な作業だということが分かった。放置竹林をなくすためには、たくさんの人の協力が必要だと思う」と話していた。 作業に加わった町職員の大蔵日向さん(20)は、高森中学校の生徒だった5年前、地域学習で竹の活用をテーマとし、同所でイベントを開くなどの活動を行った。後輩たちの姿を見つめ「竹林整備にとどまらず、こうした機会に地域の人たちや吉田古城など、町の魅力を感じとってもらえたらうれしい」と期待を寄せた。