阪神・ドラ3山田 魅せた強肩 六回、三遊間の深い位置からノーバン送球で遊ゴロにどよめき 「自分の見せ場と思って」
「阪神紅白戦、白組4-5紅組」(11日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム) 【写真】ノーバン送球で強肩魅せた!ドラ3・山田のプレー 阪神のドラフト3位・山田脩也内野手(18)=仙台育英、同4位・百崎蒼生内野手(18)=東海大熊本星翔、育成同2位・福島圭音外野手(22)=白鷗大=の新人野手3人が11日、1、2軍合同紅白戦で実戦デビューした。山田は四回の守備から途中出場。六回は三遊間への深いゴロをさばき、ノーバウンド送球でアウトにする好守でスタンドを沸かせた。 大歓声とどよめきが響き、拍手も湧き起こった。少し硬さも見えていた端正な顔が緩む。山田が内外野を埋め尽くした宜野座のスタンドに、この日一番の盛り上がりをもたらした。 「ここは自分の見せ場かなと思って、踏ん張って投げました。守備でアピールしたいと言っていたので、あそこは良かったかなと思います」 六回2死二塁だった。豊田のゴロを三遊間の深い位置で捕球。素早い動作で送球へつなげ、一塁へノーバウンド送球でアウトにした。マウンド上の桐敷は驚きの表情でグラブをたたいて称賛。駆け足でベンチに戻る際には先輩から次々と祝福を受けた。 本来の姿を見せるまでは硬さがあった。午前中は2軍キャンプの具志川で練習し、初めて1軍キャンプ地の宜野座へ移動。四回の守備から遊撃に入った。三塁は佐藤輝、二塁は中野。先輩に挟まれ、「最初は緊張があった」。ファーストプレーは2死三塁。ミエセスの三遊間へのゴロを処理した後、一塁への送球はショートバウンドに。原口の好捕に救われた。 それでも徐々にリズムを取り戻した要因の一つが慣れ親しんだ大歓声だった。「甲子園でやってたので、懐かしいなという感覚はありました。球場が満員になるのは懐かしい感覚でした」。仙台育英2年時には夏の甲子園を制し、3年夏は準優勝。スポットライトを浴び続けた経験が、六回の好守につながった。 ただ、バットでは3打数無安打。七回2死一塁では、富田に対して一度もバットを振れずに見逃し三振に倒れた。「一球も振れなかったので、そこは今後の課題」と反省も忘れない。 甘いマスクと、独身寮入寮時に見せた“プーさんとのツーショット”でTORACOのハートをわしづかみにした。初のキャンプは2軍スタートながら、球団関係者は「2軍では下村選手と、山田選手の人気がすごいんです」と驚く。 この日は宜野座入りした際に「頑張って!」と黄色い声も飛んだ。そして“デビュー戦”で、ファンだけでなく、岡田監督にも持ち味である強肩ぶりのアピールに成功した。高い注目度の中で見せたスター性。決してビジュアルだけではない。やはり、このルーキーは持っている男かもしれない。 ★アラカルト★ 名前 山田脩也(やまだ・しゅうや) 生まれ 2005年8月20日生まれ、18歳。宮城県仙台市出身 サイズなど 177センチ、71キロ。右投げ右打ち。遊撃手 家族構成 父、母、兄、姉2人 球歴 南吉成小1年から仙台広瀬リトルリーグの荒町タイガースで本格的に野球を始め、6年では侍ジャパンU12日本代表としてW杯で4位となる。南吉成中では仙台東部リトルシニアに所属。仙台育英では2年夏に甲子園で優勝し、3年夏は準優勝。U18日本代表では世界一に貢献した 足 50メートル走6秒2 遠投 100メートル プーさん 独身寮「虎風荘」入寮時に抱き枕としてプーさんのぬいぐるみを持ち込み、その愛らしい写真が女性陣の間で話題となる。今キャンプにプーさんは持参せず 座右の銘 「優れるな、異なれ」。オリエンタルラジオ中田敦彦の言葉。「YouTubeで見て、いい言葉だなと」 趣味 アニメが好き。最近ではNetflixで「呪術廻戦」「ワンピース」を見た