「会ってもいい」と感じさせる営業のひと工夫 リモートワークが増え、最近は顧客に会えない
コロナ禍を経てリモートワークも増え、「最近はそもそもお客様に会えない」と嘆く営業が増えています。相手に「会ってもいい」と思わせるためにはどんな要素が必要なのか、4万人以上の営業を支援してきた高橋浩一氏が実際に行った合計2万人にわたる大規模な調査をもとに分析します。 【図表を見る】顧客が営業マンと会ってもいいと思う判断基準とは? ※本稿は高橋浩一著『営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する』から一部抜粋・再構成したものです。 ■「時間を使う価値」のある営業とは
コロナ禍の影響で、「思うようにお客様と会えない」という営業の悩みをよく聞くようになりました。かつては、テレアポや飛び込み訪問も、営業の手段としてそこそこ通用していました。 しかし、リモートワークが増えたことにより、何の工夫もなくテレアポや飛び込み訪問をするだけでは、効率が上がらなくなっています。 まず、お客様がオフィスにいるのか自宅にいるのかがわからず、代表電話にかけても、つないでもらえないことが珍しくありません。
また、多くの会社にチャットツールなどが導入され、お客様がチェックしなければならない情報量が飛躍的に増えました。結果として、営業が送ったメールはスルーされがちです。 このような厳しい現状を覆し、お客様に会うには、どうすればよいのでしょうか。こちらは、お客様1万人調査で「営業担当者が『あなたに会いたい』と要望してきたとき、『会ってもいい』と感じるためには、どんなことが必要ですか。1位から3位までを選んでください」と質問した結果です。
回答が特に集まった上位TOP2は「提案してくる商材が自社の課題にマッチしていること」「提案してくる商材の費用対効果が高いこと」でした。 「忙しいから会えない」と言うお客様に仮面を外してもらうためには、ごく限られた接点の中で「時間を使う価値」を伝える必要があります。「ごく限られた接点」とは、電話口の30秒の会話であったり、メールの文章だったりするわけです。 さてここからは、お客様に「会いたい」と感じてもらうため、いかに訴求するかを考えていきます。