金光学園の司令塔が躍動、17大会ぶり選手権白星 春の高校バレー
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として行われる第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会は5日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕した。男子の1回戦では、金光学園(岡山)が郡山北工(福島)にストレート勝ちした。 【トーナメント表】第77回春高バレーの男女別組み合わせ 16大会ぶりに出場した前回、初戦敗退に終わった金光学園が、千々木駿介(現日鉄堺コーチ)を擁した2007年度以来の選手権勝利を挙げた。「まずは1勝が目標だった。達成できてよかった」。セッター亀山侑生(ゆうせい)主将(3年)は満面の笑みを浮かべた。 会場の雰囲気にのまれた前回は、初戦の2回戦で4強入りした昇陽(大阪)にストレート負けした。雪辱を誓って臨んだ司令塔は「コートで1年生をうまく慣れさせるのが課題だった」。打点の高いエース池田耕大(3年)を軸に攻撃を組み立てつつ、要所で1年の永広拓斗や太田唯楽(ゆいが)にもトスを振って郡山北工を翻弄。チームとしては相手の1年生にサーブを集めて守りを崩し、2-0の快勝に結びつけた。 12年からチームを率いる亀山洋司監督は侑生の父。「今回は会場に入る前からだいぶ余裕があった」とチームの成長を喜び、主将のトスワークについては「100点です」と満足げに話した。侑生の祖父で前監督の亀山精二コーチ、妹の亀山実和マネジャー(1年)もベンチ入りしており、家族一丸でつかんだ白星。幼少期から金光学園の体育館が遊び場だった主将は「ラリーでの得点力を高め、乱れたトスを打ち切る力を磨いてきた。ベスト8を目指す」と力を込めた。(奥村信哉)