農相、受刑者のホタテ殻むき検討 刑務所外への派遣、法務省と連携
宮下一郎農相は20日、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に伴い中国が日本の水産物の全面禁輸を続ける中、打撃を受けたホタテの殻むきなどを受刑者の刑務作業に加える検討を始めたと明らかにした。閣議後の記者会見で「刑務所外への派遣が可能かどうか、法務省とも連携している」と述べた。 ホタテは従来、中国に輸出して殻むき作業を行い、その後、米国などの消費地に輸出する取引が定着していた。日本国内での加工能力を強化したい考えだ。 水産庁によると、刑務所内で加工した場合は食品衛生管理の国際基準「HACCP（ハサップ）」を満たせず、欧米などへの輸出が難しくなるため、加工場への派遣が必要となる。
