交流戦前にセ首位に立つ阪神を下柳剛が徹底分析!ケガ人を出さない理由から自身が体験した岡田流チームマネジメント術まで…「強さの秘訣」を解き明かす
「人工芝」と「天然芝」の差は大きい
最近だとヤクルトの選手が大きなケガをしてしまったけど、ホーム球場が人工芝か天然芝かの違いは大きいと思う。やはり走った時に地面から足腰に伝わる反発は全然違う。自分もビジターで人工芝の球場で練習する時などはダッシュの本数を減らしたり、ショートダッシュにしたりした。 かつての神宮球場や西武球場は硬くて足腰への負担を感じていたものだ。その点、阪神はプレー環境に恵まれている。一年間を通して見た場合、ホームとする場所が人工芝なのか、土と天然芝なのかではシーズン終盤、かなり大きな差になってくるはずだ。 一方、甲子園で気をつけるべきはこれからの季節。今年の夏はかなり暑くなると予想されているから、トレーニングと休養のバランスには気をつけるべき。ナイターが増えるから陽に当たることは大切だけれども、朝陽に当たるなどして昼間の練習量は減らしてもいいかもしれない。ビジターの過ごし方も大事だし難しいけれど、阪神の場合、ホームの時の過ごし方もよく考えた方がいい。特に今年の夏はね。 夏場の話までしてしまったけど、まずは目の前の交流戦に注目したい。優勝した昨季の交流戦、阪神は7勝10敗1分で12球団中10位だった。そのことを考えれば、勝率5割(9勝9敗)でいってくれれば上等。現状の課題に取り組みつつ、なんとか乗り切ってほしい。 ---------- プロフィール 長崎県出身。1990年ダイエーにドラフト4位で入団。1996年、日本ハムへ移籍。先発・中継として活躍し、60試合以上登板が4度という鉄腕ぶりを発揮した。2003年に阪神へ移籍し、黄金期の中心ピッチャーとして9年で5度の二桁勝利。2005年には史上最年長で最多勝を獲得した。2013年の現役引退後は解説者として活躍する一方で、釣りやアウトドアなど趣味をいかした番組にも多数出演。 柳に風【下柳剛公式チャンネル】https://www.youtube.com/@yanaginikaze ---------- ・・・・・・ 【もっと読む】「エンドランのサインではホームランを狙え!」BCリーグ・茨城アストロプラネッツGMが打ち出す「常識を覆す新しい野球観」
伊藤 亮(編集兼ライター)
【関連記事】
- 【もっと読む】「エンドランのサインではホームランを狙え!」BCリーグ・茨城アストロプラネッツGMが打ち出す「常識を覆す新しい野球観」
- 【はじめから読む】球団史上初の連覇に挑む岡田阪神を、下柳剛が分析!チーム打率最下位で首位キープ…「打てない主軸」をカバーする「最強投手陣」強さの秘訣
- 【交流戦開幕】昨季は負け越し…強力パ・リーグ打線に岡田阪神自慢のリリーフ陣は立ち向かえるのか?交流戦”を乗り切るポイントを下柳剛が緊急提言
- 「ヤバすぎるほど複雑なことをやっていた...」“元中日・走塁のスペシャリスト”が解説、プロ野球のベースコーチがコーチャーズボックスの外に出る「深すぎる理由」
- 〈師匠の独占手記〉「佐々木朗希攻略」「中野コンバート」冴え渡る岡田采配の原点は早大時代の徹底指導にアリ