大成功! 夏の補強で大躍進したJリーグクラブ(3)クラブ史に残る大成功補強! 降格圏から最高位に
8月も終わりに差し掛かり、明治安田Jリーグの夏の補強期間が終了した。シーズン半ばでの補強は後半戦のチームの成績を大きく左右するものとなるが、Jリーグの歴史の中には、夏の補強によってチーム状況が大きく変わり快進撃を見せたクラブがある。今回は夏の的確な補強によって大躍進を遂げたクラブを6つ紹介する。(成績は『transfermarkt』参照)
北海道コンサドーレ札幌(2017年) 最終順位:11位(12勝7分15敗) 補強期間前順位:16位(3勝3分10敗) 主な夏の補強選手:チャナティップ、石川直樹、ジェイ 2016年までの北海道コンサドーレ札幌は、J1とJ2を行き来するエレベータークラブだった。J1に残留した2001年シーズンを除く2002年、2008年、2012年シーズンは勝ち点が10点台と負けまくり、あっさりとJ2に降格している。2012年にJ2降格を喫した札幌は、翌年から4年間もの間をJ2で過ごすことになるが、2016年にJ2を制覇すると、5シーズンぶりにJ1の舞台へと帰ってきた。 開幕直後の札幌は開幕10試合を3勝3分4敗となんとかもちこたえていたものの、第11節から悪夢の6連敗で一気に降格圏へと沈んでしまう。3バックを敷く中で後ろが重くなり、防戦一方となってしまっていた。都倉賢の高さや福森晃斗のFKなど個の能力が頼りとなっており、攻撃陣の改造は急務だった。 この現状を踏まえ、札幌は夏にチャナティップ、石川直樹、ジェイを獲得。攻撃の潤滑油となるチャナティップ、左ウイングバックとして守備を安定させ4アシストを記録した石川、そして空中戦とボールキープで驚異的な強さを見せるジェイの3選手がチームに順応すると、チームは上り調子に。特にジェイは14試合10ゴール3アシストと驚異的なスタッツを残した。最後の6試合では8ゴール2アシストと爆発し、5勝1敗でJ1残留を決める立役者となった。 最終的に札幌は勝ち点43を記録し当時のクラブ史上J1最高位となる11位に。さらに、札幌は翌シーズンから始まるミハイロ・ペトロヴィッチ体制でクラブ最高位を更新する4位を記録し、2017年から今シーズンまで1度もJ2に降格することなくJ1で戦い続けている。2017年夏の的確な補強がなければ、J1に残ることができずこの成績を残すことが出来なかったかもしれないと考えると、この補強はクラブ史に残る大成功補強といえるだろう。
フットボールチャンネル