斎藤元彦氏 今後もSNSで発信「節目節目に活用」 女性副知事「ぜひ実現させたい」
兵庫県議会から不信任決議を受け失職し、出直し選挙で当選した斎藤元彦氏(47)が当選から一夜明けた18日、神戸・元町の選挙事務所で囲み取材に応じた。斎藤氏は「多くの県民の皆さんのご支援をいただき当選しました。来年度予算の編成を、県議の方々、県職員たちと議論して準備しなければならない」と早くも知事としての再登庁を見据えていた。 17日間の選挙戦を乗り切って当選し、一夜明けた斎藤氏は「当選で気持ちが高ぶってなかなか眠れなかった」とはいえ清々しい顔。選挙戦中は「4時間睡眠だった」と明かした。体重も「毎日おにぎりだけで、食事する時間も取れず。ベストの64キロから3キロ減った」と過酷な戦いを振り返った。大阪府・吉村洋文知事(49)からは「昨夜、“おめでとう”とメールがありました」と明かし、「再び知事の立場で関西広域連合として、大阪と兵庫が連携していくことが大事」と語った。 今回の選挙戦はSNSでの発信が当落の行方を左右した。「シンプルに更新は1日1回。自分の思うままに発信した」。若者を中心に反響は大きく「大きなポイントに。動画を発信、拡散していただき、私の考えを理解していただく上で重要でした。大きな効果がありました」。失職して駅頭に立ち始めてから「SNSで集まってくれる方が少しずつ増えた」と日に日に手応えが強くなったようだ。今後も「節目節目に活用していきたい」とSNSでの発信を続ける構えだ。また、新党結成や、NHK党の党首・立花孝志氏との共闘、連携は「今のところない。まずは県政を前に進めていくこと」とした。 19日に兵庫県庁へ登庁し、当選証書を授与されて、再スタートを切る。失職して県庁を去る際には誰の見送りもなかった。再選なっての登庁で、初登庁の際の“儀式”である花束贈呈についても調整中だが、通常通り行われる予定だ。 一方、不信任決議でできた議会との溝は「一部を除いて、これまでも政策、予算では共感してくれている方が多い」と問題視していない。また、パワハラやおねだり疑惑でできた県職員とのわだかまりはコミュニケーションの活性化で払拭するつもり。「若手職員とのミーティングも実現させたい」と対話路線を強調。ただ、「今回、民意を受けた立場。しっかり一緒にやることが地方公務員の責務」と再選で得た有権者の支援を大きな味方にしたいところだ。選挙期間中に不支持を表明した22市長についても「市長との関係に変わりはない。問題ない」とみている。 副知事の人選は「女性の副知事をぜひ実現させたい思いがある」とした。文書問題による百条委員会、第三者委員会については「必要に応じて調査には協力する」とこれまで通りの方針。また、文書問題そのものについても「県としてのこれまでの対応は法的にも問題ない」とこれまで通りの主張を繰り返した。