ギリギリ? 日本代表、当落線上のアジア杯メンバー6人。外れる可能性があるのは?
3月のFIFAワールドカップ2026アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選に臨むサッカー日本代表メンバーが14日に発表される。先のAFCアジアカップ2023に出場した選手の中で、今回は現状当落線上にいる選手をピックアップして紹介する(成績は11日時点の『transfermarkt』を参照、三笘薫ら今季絶望の選手は選外)。
DF:菅原由勢(AZ/オランダ) 生年月日:2000年6月28日(23歳) 23/24リーグ戦成績:21試合1得点5アシスト 日本代表通算成績:11試合1得点1アシスト 菅原由勢にとってA代表では初の国際大会となったAFCアジアカップ2023は厳しい大会だった。森保一新体制となってから不動の右SBに定着していた同選手だが、グループリーグ初戦のベトナム代表戦と第2節イラク代表戦にて、守備で不安定な一面を露呈。毎熊晟矢(セレッソ大阪)にポジションを奪われると、最後まで出番は訪れなかった。 この大会で明らかとなったのが日本代表の空中戦の弱さである。左から伊藤洋輝(中山雄太)、冨安健洋、板倉滉と並んだ時にどうしても右SBが菅原と毎熊では跳ね返す能力が足りない。イラク代表戦とイラン代表ではそこを狙われ続け、空中戦で分が悪いところから起点を作られた。 これを個人の質で改善するのであれば、今冬にルートン・タウンへと移籍した橋岡大樹の招集が現実味を帯びてくる。プレミアリーグという新たな環境に身を置いた24歳のDFは、184cmと上背があり、菅原や毎熊とは違う個性を持っている。今後アジア諸国が、AFCアジアカップで露呈した日本代表の弱点を突いてくるのであれば、橋岡の起用が増えることが予想され、逆に序列を落とした菅原が当落線上となる可能性もあるだろう。
DF:冨安健洋(アーセナル/イングランド) 生年月日:1998年11月5日(25歳) 23/24リーグ戦成績:13試合1得点1アシスト 日本代表通算成績:41試合1得点2アシスト AFCアジアカップ2023での冨安健洋の活躍は素晴らしかった。彼がピッチ上にいるか、いないかで守備の強度は大きく変わり、それはデータにもハッキリと表れている。不在時の143分間で5失点を喫したのに対し、出場していた307分間では3失点に留めた。 日本代表で見事な活躍を披露した冨安だが、大会後に行われたアーセナルの試合では全てメンバー外となっている(3月11日現在)。ミケル・アルテタ監督は2月中旬に「代表チームから帰って来た時、少し問題を抱えていた」と明かし、複数のメディアでも2月末までの復帰が予想されていた。ところが3月となった今でも戦列に戻ることができていないのが現状だ。 指揮官は4日の会見で「彼は復帰に近づいている。すでにフィールドの上で練習を行っている」とコメント。日本時間3月10日に行われたブレントフォード戦では復帰とならなかったが、13日に行われるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ポルト戦での復帰の可能性もあるという。仮に復帰したとして、その翌日に行われる日本代表のメンバー発表で冨安の名前は呼ばれるのだろうか。FIFAランキング114位の北朝鮮代表との戦力差を考えると、怪我が続いていることから大事を取って“守備の要“をメンバーから外すという選択肢もあるだろう。