花巻で保存された旧国鉄貨車、千葉の鉄道テーマパークへ
花巻市小瀬川の吉田勝市(かつし)さん(69)は、自宅敷地で保存していた旧国鉄貨車を千葉県の愛好家へ受け渡した。国鉄で働いた義父が約40年前に安く譲り受け、大切にしてきた遺品。一時は処分も考えたが、相談を受けた地元リサイクル業者が橋渡しし、新天地に旅立った。「昭和の象徴」は今後、同県いすみ市の鉄道テーマパークに展示される。 13日午前、延長7・2メートル、高さ3・6メートルの黒々とした貨車がクレーンで引き上げられ、大型トレーラーに積み込まれた。「おやじ、良かったな。これから多くの人に愛されるぞ」。吉田さんは目を細め、自宅のシンボルの新たな門出を見守った。