なかやまきんに君、スベリ芸の強み全開「“世界卵見つけるランキング”8位なんです」<きんに君のパワー旅>
なかやまきんに君が日本各地の隠れた名産品を“勝手に”紹介する番組「きんに君のパワー旅~日本のウマい!を勝手にPR~」(毎週土曜朝10:30-11:00[BSJapanext<263ch>]、翌週朝7:00-7:29[BSフジ])の最新回が、6月1日に放送された。今回は神奈川県藤沢市を舞台に“筋肉質”なパワー食材をPR。一面雪景色の中でつくられている“山塩”を前に、体を張ったボケを見せてくれた。 【写真】「いい加減にしろっ」ゲストとの小コントを披露するきんに君 ■「ツッコんでいただけたら…」噛み合わないのが面白い2人 今回の舞台は神奈川県藤沢市。温暖で穏やかな気候に恵まれた藤沢市のパワー食材の生産者は、千葉勝久さんだ。 ビニールハウスで何の作業をしていたのかきんに君が聞いてみると、「何だと思います?」と千葉さん。思わぬ返しにも負けず、きんに君は「木がなっていたので、フルーツや果物関係かなと思います」と予想する。「近い!…というワケでもなくてですね」とハシゴを外されたきんに君がズコーと古いリアクションしていると、構わずに案内を始めようとする千葉さん。たまらずきんに君が「まだリアクションやってますんで」と訴えるなど、初めて会ったばかりとは思えない2人のすれ違い漫才が盛り上がっていた。 千葉さんは地鶏・かながわ鶏という県内初となるブランド鶏を育てているということで、案内していただくことに。「ビニールハウスの中に地鶏がいるというのは、どういうことでしょう?」先程まであったビニールハウスについて疑問を浮かべるきんに君に、千葉さんは「農家さんと一緒にコラボをして、果物を作っている桃の木の下で鶏を放して育てている」と意外な飼育方法を教えてくれる。 説明を聞いたきんに君は、「1つの屋根の下にに2つの食材があるということは…例えて言うならば、“1つの屋根に、違う食材がある”ということですもんね」と小ボケをひとつまみ。静かな沈黙が流れた後に千葉さんが進行を続けようとするのを、きんに君は「すみません、全然例えが浮かばなくって」と謝って遮る。きんに君は「ツッコミもいただけたらと…」と周りを巻き込むスベり芸の真骨頂を見せつつ、ビニールハウスへと入っていく。 ビニールハウスに入って見れば、桃の果樹園の中で黒い鶏がちらほら歩いている。鶏たちの餌は落ちたり傷付いたりして、出荷できない状態になってしまった“B級品の桃”。自然と変わらない放し飼いの環境で飼育しており、雑草や土の中のミミズなどを食べて過ごしているのだとか。雑草や虫の処理は果樹園の掃除にもなるので、鶏と農家どちらにもメリットのある飼育方法なのだ。 “かながわ鶏”をひと目見て、筋肉がしっかりついていることに注目するきんに君。かながわ鶏は軍鶏と岡崎おうはんの掛け合わせによってつくられているそう。骨格がしっかりした軍鶏の遺伝子と、放し飼いでよく運動できる環境で飼われているため筋肉が柔らかくなるのだ。その分噛みごたえや歯切れのよさが増し、味わい深い肉になるのだとか。 お次は千葉さんから「筋肉をつくるときに何か気にしていることはありますか?」と、きんに君への逆質問が。「トレーニングをしたあとに、しっかりたんぱく質を摂ることを気をつけていますね」と答えるきんに君に、「そのお肉(タンパク質)になるための鶏ですので、餌を工夫しているんですよね」と千葉さん。 「どこら辺に産んでいるんですか?」と卵拾いの手伝いを申し出ると、千葉さんは「それから探していただいて…1個200円なので…」と驚きの言葉が飛び出る。飼育方法にこだわったブランド鶏というだけあって、かなりの高級品だ。 千葉さんのイタズラでマネキンの首が落ちているというハプニングもありながら、ノルマとなる10個の卵を見つけられたきんに君。「実は僕、隠していたんですけどね…“世界卵見つけるランキング”8位なんです」といったぬるめの小ボケも飛び出しつつ、和やかな雰囲気のまま料理コーナーへ。 ■「そこかいっ」しっかりツッコまれるきんに君 今回パワー食材を使った料理を披露してくれるのは、“パワー料理人”の吉田亘良さん。藤沢市で精肉店と焼き肉店を経営しており、「お弁当お惣菜大賞2024」最優秀賞を獲得した「湘南ガパオライス」などを手掛けるパワーあふれる料理人だ。1品目は「かながわ鶏の炭火焼き」。鶏肉を塩コショウでシンプルに仕上げたものだが、ひと口食べたきんに君は大きな声で絶賛。特別な飼育方法で育った鶏の旨味に、「塩コショウで十分ですね!」とご満悦のようすだった。 2品目のパワーメニュー「かながわ鶏のたたき ドライトマトとオリーブのソース」を料理していただくのは、藤沢市のおとなり茅ヶ崎市にオープンしている「ニコと花」のシェフ・幸野真也さん。皮目をパリッと焼いたかながわ鶏にハーブやヘーゼルナッツ、ドライトマトを添えたもので、これにはきんに君も「おしゃれですね~!」としみじみ。 すべて一緒に食べるのがおすすめと聞き、なるべく全部の具を包んでいただくことに。ひと口食べると表情が嬉しそうにゆるんでいき、「これは美味しい!」と絶賛の言葉が飛び出した。「酸味と甘み、色んな味が広がって、そんななかにかながわ鶏の味も広がるので、本当に面白い!」と興奮したようすだ。そしてついにパワーが抑えきれなくなったのか、カメラにポーズを取って「ヘーゼルナッツ!!」とひと言。「パワー」でも「かながわ鶏」でもないワードチョイスに、千葉さんも大笑いしながら「そこかいっ」「鶏を言って欲しかったです」と突っ込んでいた。 BSJapanextの次回放送は、1週お休みして6月15日(土)に。それにともなって15日以降は毎週土曜朝7時から放送中のBSフジが先行することに。なおBSフジの放送後からは、これまでどおりTVerにて見逃し配信がおこなわれる。 ■きんに君と千葉さんのボケとボケの掛け合いがたまらない 今回の放送では、これまでに類を見ないほどきんに君が生産者・千葉さんにペースを握られていたところが印象に残る。さまざまな小ボケや小芝居などで応戦するも、“どうしていいかわからない”千葉さんにスルーされるパターンが多かった。 これまで、きんに君のギャグやネタにノリを合わせてくれるゲストの方々はたくさんいた。しかしきんに君ならではというべきか、スベリ倒して冷たくされても笑いになるという方向性も開拓した形だ。コントロールしづらい一般のゲストに対応いただくなかで、ウケようがスベろうが全力投球のきんに君だからこその発展だったと言えるだろう。 いずれにせよ、上手くボケを拾ってもらえなくても笑えるきんに君の良さが光る同番組。ぜひきんに君には、人でも動物でも懲りずに「パワー!」を発揮し続けて欲しいものだ。