【高校野球】仙台城南のエース右腕・小塚光貴が9奪三振完封…春季宮城県大会
◇高校野球春季宮城大会 ▽2回戦 仙台0-5仙台城南(19日・石巻市民) 宮城2回戦では仙台城南が5―0で仙台を下した。エース右腕の小塚光貴(3年)が7回まで無安打投球を見せ、2安打9奪三振で完封勝ちした。 右横手からくり出す小気味よい投球で、仙台城南・小塚が相手打線につけいる隙を与えない好投を見せた。直球とスライダーの2種類を軸として、「いつもより直球(の走り)が良かった。コースでしっかり出し入れしていけた」と7回まで2四死球だけの無安打投球。8回の先頭打者に左翼線へ二塁打を打たれたが、「まだ点差がある、打者に集中していこうと(伝令役から)言われた」と気持ちを切り替えて後続を抑えた。9回も安打と暴投で1死二塁としながら、最後は連続三振で締めて完封勝ちだ。 「みんなには(無安打だと)言うな、と言っていました」と笑った角晃司監督(64)は、小塚の好投を「頑張ってくれた。(失点)ゼロなら負けることはないので」と高く評価した。12安打した打線は毎回走者を出しながらつながりを欠き5得点に終わったが、エースの安定感あふれる投球が流れを相手に渡さなかった。 チームは昨夏の宮城大会で準優勝。小塚は背番号10をつけ、仙台育英との決勝で先発した。しかし3回まで無失点も4、5回で計9失点と大きく崩れ、試合も0―18で大敗。「長いイニングを投げる体力がなかった」と痛感したが、ひと冬を越えて県大会で完封できるまで力をつけてきた。22日の準々決勝は仙台南と対戦する。「一戦必勝で勝ち進んでいきたい」と気合を見せた小塚が、その右腕でチームを勢いづける。 (有吉 広紀) 〇…古川学園は東北学院に6-3。1年生ながら4番に座った菊地奏汰三塁手が投打に躍動し、東北学院に競り勝った。打撃では2―0の5回2死三塁から中前適時打を放つなど3打数2安打1打点。最終回には3番手でマウンドに上がり、失策で走者を許したが無失点に抑えた。「ミスしても先輩たちがいてくれるので思い切りやれる」と、上級生の支えを受けながらこれからも活躍する。
報知新聞社