前年覇者・岡山学芸館が試練の初戦へ?2回戦第2試合見どころ
12月31日、第102回全国高校サッカー選手権の2回戦16試合が首都圏内の各会場で行われる。ここではそのうち第2試合の8試合について、みどころを紹介していきたい。 【速報ボード】第102回全国高校サッカー選手権大会 まず神奈川・等々力会場のカードは。これが初戦となる日大藤沢(神奈川)と近江(滋賀)が大会初戦で相まみえる。日大藤沢にはJ2水戸ホーリーホック内定の左SB5尾野優日(3年)、U-17日本代表のボランチ16布施克真(2年)など各ポジションに好選手がそろう日大藤沢だが、今季プリンスリーグ関西1部でガンバ大阪ユースやセレッソ大阪U-18からも白星を奪取しての2位、続くプレミアリーグプレーオフでも初挑戦で参入あと一歩まで迫った近江も、ワントップを張るFW9FW小山真尋(3年)など面白いタレントが多い。激戦は必至だ。 埼玉・駒場会場に登場するのは国立開幕戦で早稲田実業(東京B)を2-0で破り、大会初出場初勝利をマークした広島国際学院(広島)と1回戦では6-0と明徳義塾(高知)を全く寄せ付けなかった静岡学園(静岡)。強烈なヘディング2発で魅せた静岡学園FW9神田奏真(3年・J1川崎フロンターレ内定)はもちろん注目選手にあがるが、タレント軍団に対し広島国際学院が参加校中唯一の中2日で臨むメリットをどのように活かしてくるかも注目の的である。 千葉・柏の葉会場では前年覇者の岡山学芸館(岡山)が大会初陣を迎える。昨年からの中心選手であるGK1平塚仁(3年)、MF10田口裕真(3年)をはじめ、攻守にアグレッシブなスタイルは今大会でもストロングとしている彼らだが、相手はプレミアEASTで堂々の2位に入り、J1京都サンガ内定・U-18日本代表のMF7安斎悠人(3年)やU-18日本代表候補のFW9網代陽勇(3年)などタレントも豊富な尚志(福島)。現状の実力ではやや上位と目される相手に対し、岡山学芸館が昨年同様にチャレンジャー精神でぶつかれるかに注目したい。 同じく千葉の市原(ゼットエー)会場では選手権優勝経験を持つ星稜(石川)と四日市中央工(三重)が初戦にして激突。星稜では屈強なフィジカルを持つCB4倉畑鉄将(3年)、四日市中央工では驚異的な運動量を誇るMF10片岡空良(3年)がキャプテンとしてどのようにチームを鼓舞するかが、最後の一線を左右する。 埼玉・埼玉スタジアム会場も両校共に大会初戦。キャプテンのDF4畠山哉人(3年)をリーダーに堅守を貫く構えの遠野{岩手)に対し、J2水戸ホーリーホック内定のFW10MF碇明日麻(3年)やU-17日本高校選抜の左SB3田辺幸久(3年)など各ポジションにクオリティの高い選手がそろう大津(熊本)が双方向からの攻めで崩しにかかる。 神奈川・ニッパツ(三ッ沢)会場のカードは1回戦で仙台育英(宮城)に4-0快勝した神戸弘陵(兵庫)と、同じく1回戦で立正大淞南(島根)を3-1で下した前橋育英(群馬)の組み合わせ。1回戦2ゴールのFW10北藤朔(3年)をはじめ攻撃陣が軒並み好調の神戸弘陵に対し、前橋育英も同じく1回戦2ゴールのFW18オノノジュ慶吏(2年)などアタッカーたちが上々の出来。相手のウィークポイントを突きつつ、自らの持ち味を出した側が勝利へ近づきそうである。 東京・駒沢会場に降り立つのは2回戦スタートの2校。2大会連続6度目の出場となる明桜(秋田)は昨年の選手権も経験しているFW10臼田成那(3年)、初出場の名護(沖縄)はカウンターの急先鋒となるFW7比嘉秀彩(3年)が試合を動かすキーマンとなる。そして東京・西が丘会場は1回戦で柳ヶ浦(大分)に2-1で逆転勝ちした帝京大可児(岐阜)と1回戦では丸岡(福井)をラストプレーとなるPKにより1-0で下した佐賀東(佐賀)のカード。全体としてはFW10加藤隆成(2年)らがポゼッションを組みながら攻める帝京大可児に対し、U-17日本高校選抜の右SB6田中佑磨(3年)とという飛び道具も備える佐賀東が堅守速攻を期す構図が予想されそう。