ついに表彰台逃したフェラーリ。チーム代表は中国GPで「ミスが多すぎた」と自省
F1中国GPでフェラーリは表彰台に届かない結果に終わった。チームを率いるフレデリック・バスール代表は、今回のグランプリでは上位を争うには「ミスが多すぎた」と振り返っている。 【動画】ストロール、リカルドに追突。レース再開直前に大混乱|F1中国GP 2024年シーズンが開幕してから、フェラーリはレッドブルに次ぐ2番手のチームとして戦ってきた。開幕から4レースではフェラーリは連続で表彰台を獲得していたものの、第5戦中国GPではついにそれが途絶えてしまった。 中国GPでフェラーリは、予選でシャルル・ルクレールが6番手、カルロス・サインツJr.が7番手という結果。決勝レースはマクラーレンのランド・ノリスが2位に入る一方で、フェラーリはライバルに挑むことができず、ルクレール4位、サインツJr.が5位に終わった。 バスール代表は、トリッキーな上海国際サーキットと普通ではない路面のコーティングに対してパッケージを最適化しようとして「ミスが多すぎた」ことが予選での出遅れに繋がったと語った。 「全てをまとめ上げることが、本当に重要だと思う」とバスール代表は言う。 「我々はクリーンな週末を過ごすことができなかった。ミスが全体的にあまりにも多かったんだ」 「この集団では、完璧な仕事をしなければ先頭に立つことはできない。我々は予選で6~7台がコンマ1秒にひしめき合っているんだ。つまり細かい部分によって、底まで落とされる可能性があるということだ」 フェラーリの決勝における苦戦は、スタートから始まった。彼ら2名はスタートでグリップ不足に苦しんだことでジョージ・ラッセル(メルセデス)に先行され、さらに一時はニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)にもポジションを奪われてしまったため、さらなる挽回が必要となった。 さらにレース中盤にはサインツJr.に不運が襲った。ライバルのマシントラブルをきっかけにセーフティカーが出動したものの、サインツJr.はその直前にピットへ入ってハードタイヤへ交換したばかりで、周囲に対してタイヤライフで不利な状況に置かれてしまった。 バスール代表もその点を指摘しているが、それだけではなく彼はハードタイヤでのペース不足も調査すべき問題と語った。 「今日、我々が何かを失っていたとすれば、それは最終スティントだったと思う。カルロスはピットストップのタイミングがセーフティカーの3~4周前だったため、少し不運だった」 「彼はハードタイヤで非常に長いスティントを走ることを少し恐れていたため、最初は保守的だったが、あの長いスティントを非常に上手く対処してくれた」 「我々はミディアムタイヤよりもハードタイヤで少しパフォーマンスを下げていた。ミディアムのスティントの終盤には良いポジションにいたが、ハードでは遅れてしまったんだ」 なお中国GPはスプリントフォーマットで行なわれたため1回しかフリー走行がなかったが、それがフェラーリのことを躓かせた可能性は考えられる。ただ、バスール代表は言い訳にはならないと語っている。 「そういったことより、我々が持っているモノからベストを引き出す事が重要なんだ。そして今週末、我々はそれができなかった」 「フォーマットもあり、この路面を理解するのは非常に難しかった。我々は0.5秒について話しているわけではなく0.1秒を取り扱っているため、これが最終的な違いを生む可能性はある」 「しかし、それも言い訳にはならない。誰にとっても同じことだし、一部のチームはほかよりも上手く対処していた。我々は準備でより良い仕事ができなかったかどうかを、解明する必要がある」 Additional reporting by Erwin Jaeggi
Filip Cleeren