畳めることに意味がある! バイクのステップは、なぜ畳めるようになっているのか?
一体なぜ!?バイクのステップが畳めるようになっている理由
一般的なマニュアル車のバイクの左右には、運転者用とタンデム用のステップがついています。それらのステップの構造に注目してみると、畳めるようになっていることが多い、ということに気がつくのではないでしょうか。 【画像】これが「バイクのステップが畳める理由」です!画像で確認!(10枚)
このように、畳める構造になっているステップを「可倒式ステップ」と呼びますが、「畳める」とひとくちに言っても、ライダー用のステップとタンデムステップの間には、ちょっとした違いがあります。 タンデムステップは、手動で展開したり畳んだりすることが可能な、シンプルな構造。一度畳むと、自分で再度開くまでは畳まれたままになります。 バイクに乗る際に毎回タンデムをする、という人はほとんどいないでしょう。タンデムステップは使用しないシーンが多く、サイドバッグをつける際に邪魔になってしまうこともあるため、畳んだままにしておける構造になっているのです。 一方、ライダー用のステップは、一時的に畳むことはできてもバネの力ですぐに開かれてしまう構造になっています。
ライダー用のステップは、バイクに乗る際に必ず使用されるもの。畳んだままにしておくと、運転操作に支障が出てしまうため、構造上畳みっぱなしにすることが不可能になっているのです。 それなら、そもそも畳むことができないようにする方がよいのではないか、と思う人もいるかもしれません。実際に固定式のステップも販売されていますが、市販車の大半は可倒式のステップを採用しています。
なぜタンデムステップだけでなく、ライダー用のステップも畳める構造になっているのか?
それは、転倒時にステップが破損してしまうことを防ぐため。 転倒時、地面に一番最初に接触するのは基本的にステップです。折り畳めない固定式のステップの場合、転倒時の衝撃で折れてしまうことも。一方、折りたためるような構造のステップの場合は、転倒した際にも衝撃をうまく吸収するため、なかなか折れることはありません。
バイクのステップはただ足をおいておくだけの場所ではなく、シフト操作やブレーキ操作のために必要な場所であり、コーナリングの際、必要に応じて荷重をかける場所でもあります。 他のパーツへのダメージが少なくても、ステップが折れてしまうだけで自走して帰ることは難しくなってしまいます。また、ライダー用のステップが畳めるのは、コーナリング時にバランスを崩してしまうことを防ぐため、という側面もあります。