亜希さん「離婚後、ちゃんとした親でなければと縛られなくなりました」|VERY
シングルになって気づいた「子どもの目線」
──お子さんは二人ともスポーツで活躍されています。小さいころは「勉強しなさい」「練習しなさい」といった声がけをしていましたか? 子どもたちが小さいころは、「~しなさい」とばかり言っていました。ほかには「するよね?」「なんで~しないの?」というパターンも。息子が起きた瞬間から「なんでもっと早く起きられないの?」と詰問していたことも (笑)。思えば、その子の個性を伸ばすよりも、規律を守る子、人に迷惑をかけない子に育ってほしいと気負っていたのかもしれません。私自身も周りからどう見られるかを気にして、「親として常にきちんとしなければ」と考えていました。 ──その気負いのようなものがなくなったのは、いつごろからでしょうか。 離婚して一人になったときに、「私は何役にもなれる」とふと感じました。お母さんであることはもちろん、あるときは息子たちの先生役にも友だち役にもなれる。これまでは常に上から目線だったのに、急に子どもと同じ目線に立って物事を見られるようになった気がしました。あんなにたくさん「~しなさい」なんてガミガミ言ってしまったけれど、そんなふうに親から厳しく言われて喜ぶ子はいないと今は思っています。たまたま先に生まれてきただけで、親も子どもも同じ人間です。できなくて当たり前のことを「なんでできないの」と責めるのは、相手を傷つけるだけだったかなと思います。時間が経てば経つほど、「もっとおおらかに子育てすればよかった」と反省しますが、それがなかなかできないのが子育て真っ最中の難しさですよね。 ──亜希さんの書籍やInstagramなどから、お子さんとの仲がとても良好なことが伝わってきます。息子さんの反抗期などで悩まれたことはあったのでしょうか。 幼いころより言葉数が少ないと感じる時期はありましたが、反抗期はほとんどなくて。そういうものかなと思っていました。2人とも高校生になったあたりからグッと大人びて、自分の意見を言えるようになりました。最近は友だち同士のような会話も増えてきて、長男に「このパンツを穿くなら、上に何を合わせたらいい?」とファッションのアドバイスを求められることも。「あの子のことが気になるんだ」なんて恋バナをされることもありました。かなりオープンな親子関係ですが、それが我が家流。子どもたちにも「うちは変な家族でいい」と伝えていますし、2人とも「うちはちょっと変」って思っているはず。親である私もこんな感じだし(笑)。でも、私たちの好きな形を貫こうと思っています。