世界でいちばん「オーバーツーリズムな島」に行って驚いた…!最強の観光名所の「したたかな生き方」と日本の「観光対策」に足りていない「肝心なこと」
「オーバーツーリズム」に見る本当の実力
円安の影響で日本にも多くの観光客が押し寄せており、「オーバーツーリズム」(観光公害)の懸念も出てきました。しかし、欧州の主要都市はまったくレベルが違います。 【画像】日本で暮らす外国人がこぞって「サイゼリヤ」を絶賛するワケ 前編『東京はトップ10にも入らない…!アムステルダム、パリ、ミラノ…、日本がまったくかなわない「世界の観光大国」のヤバすぎる実力』でも紹介したように、英エコノミスト誌が示す「オーバーツーリズム指数」のランキングを見ると、日本の都市は大阪が7位にランクしただけ。東京は14位でした。 オーバーツーリズム指数ランキング 1位:アムステルダム(オランダ)=10.1 2位:パリ(フランス)=8.0 3位:ミラノ(イアリア)=6.3 4位:バルセロナ(スペイン)=5.9 5位:クアラルンプール(マレーシア)=5.4 6位:ドバイ(アラブ首長国連邦)=4.8 7位:大阪=3.6 8位:ローマ(イタリア)=3.2 9位:バンコク(ベトナム)=3.0 10位:シンガポール=2.3 11位:ロンドン(イギリス)=2.3 12位:マドリード(スペイン)=1.7 (東京は14位の1.5だった) 今夏、私は家族とともに、1位のアムステルダム、4位のバルセロナ、11位のロンドン、12位のマドリードを訪れました。 アムステルダムが突出して観光客であふれかえっているとは感じませんでしたが、物価はとても高く、円安でより高く感じるようになった欧州諸都市の中でもスーパーでの食材や外食代に、タクシーなどの移動料金は最も割高に感じました。 欧州の観光名所をめぐった旅について、さらにレポートしたいと思います。
観光地で目撃した「したたかな人びと」
エコノミスト誌のオーバーツーリズム指数のランキングには、人口1人あたりの観光客の年間消費額というもう1つの項目があり、この部門でもアムステルダムは11,200米ドル(約160万円)でトップとなっています。 その都市で暮らす住人の財布に関係なく、これだけの消費が行われることで特に都市部での外食やホテルなどの物価が吊り上がってしまっているのでしょう。 アムステルダムでは妻とゴッホ美術館や国立美術館を訪れましたが、特に規模の大きくないゴッホ美術館の方は朝に着いたタイミングでその日の入場券は完売していました。 しかし、何人かの中高年の男女が、様々な時間帯のチケットを何枚もプリントアウトして持っていて、私たち夫婦が入場券がないと見るやすぐに券面にかいてある金額で売ってくれました。 おそらく、現地のシニア層は割安にチケットを入手でき差額を得ているのでしょう。 欧州でも都市部の移動では、ウーバーや現地で普及しているフリーナウなどの配車アプリを使うのですが、このゴッホ美術館から市内中心部までの時はたまたま流しのタクシーに乗り、しばらくメーターが動いていないことに気づきませんでした。 そのままなし崩し的に正規料金の約2倍の価格を請求されるという古典的な観光客への詐欺にあってしまいました。 オーバーツーリズムが加速する中で、このようにしっかりと収益機会をものにする、したたかな人も増えてきているのかもしれません。
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