【万博の大屋根】「万博のシンボルどころか無駄遣いのシンボル」批判が相次ぐ…『会場建設費とは別に約837億円』もわかり経済界も「頭が痛いです」
大阪・関西万博をめぐる不安が次々と表面化。万博のシンボルに位置づけられている「大屋根」をめぐって厳しい批判の声が上がっています。 【写真で見る】『大屋根』工事が進む…きょうの夢洲の様子は?
【衆院内閣委 11月17日】 (立憲民主党 中谷一馬衆院議員)「万博のシンボルどころか無駄遣いのシンボルになってしまっている」 無駄遣いと言われるのはその建設費。約344億円と想定されています。誘致段階では計画はなかったものの、藤本壮介会場プロデューサーの“コロナ禍で進んだ分断を1つにつなげる”という意向で建設が決まりました。 資材費や人件費の高騰で会場全体の建設費が当初の約1.9倍となる2350億円に膨れ上がっている今、大屋根に厳しい目が向けられています。 【衆院内閣委 11月17日】 (立憲民主党 山岸一生衆院議員)「海の部分3割をパカッと削って100億円安くしますというぐらいのわかりやすいコストカットを検討してみてもいいんじゃないかと思いますけども」 (自見英子万博担当大臣)「会場コンセプトである“つながり”を体現していることから、リングとしての形状は維持していきたいと思っています」
さらに追い打ちをかけたのが今週新たに明らかになったお金の話。会場建設費とは別に約837億円がかかる見通しだというのです。政府が出展するパビリオン「日本館」や途上国の参加支援、警備費などに充てられる予定です。 【参院予算委 11月27日】 (立憲民主党 辻元清美参院議員 11月27日)「万博総経費、いったいくらなのかまとめて出してくださいよ」 (岸田文雄総理)「できるだけわかりやすく全体像を示せるよう努力いたします」 どんどん膨れ上がる費用に経済界からも苦言が。 (経済同友会 新浪剛史代表幹事 11月28日)「頭が痛いですね。こんなにかかって(費用が)まだ別のものがあったんだなという認識で、ある意味少し驚いている」
不安要素はお金だけではありません。博覧会協会によりますと、自国でパビリオンを建てる国や地域のうち、建設業者が決まったのが現時点で30あるといいますが、約20は建設業者も決まっていない状況だといいます。