LINEで涼しい場所教えます 〝暑さ情報〟で商店街も元気に 埼玉県熊谷市
ポイント「クマポ」もらえる
“日本一暑いまち”の埼玉県熊谷市は、デジタル技術を活用した暑さ対策で、猛暑でも快適に過ごせるまちづくりに取り組んでいる。市の公式LINE「クマぶら」から利用でき、市内の暑さの状況や涼めるスポットの情報を提供。飲食店や道の駅など街中の涼しい施設を回ると市独自ポイント「クマポ」がたまるイベントを企画し、商店街の活性化にもつなげる。 「暑さ対策スマートパッケージ」と題し、二つのコンテンツを用意。「まちなかヒートエリア」は過去10年分の気象データや市内にある気象観測機器の測定値などを参考に、暑さ指数(WBGT)を4段階に色分けして地図上に表示する。 公共施設や店舗など涼しい場所を共有する「クールシェア」のスポットも地図上に公開。衛星利用測位システム(GPS)と連動し、外出先で近くの涼しい施設を紹介する。図書館や博物館、道の駅、地元食材を使った飲食店、生花店など約200カ所を掲載する。 クールシェアスポットを訪れると、暑さ指数に応じて、グッズや割引サービスが受けられる「クマポ」がもらえる。暑さ対策を兼ねて市内を巡ってもらい、商店街を活性化させる狙いもある。 市環境政策課は「地域住民が快適に猛暑を過ごせるよう、基本的な暑さ対策を含めた注意を呼びかけていきたい」と話す。 市では2018年7月23日、国内歴代最高気温の41・1度を記録。暑さを逆手に取った地域活性化や、若手職員を中心に結成した「暑さ対策プロジェクトチーム」による熱中症予防の取り組みなどに力を入れてきた。
日本農業新聞