メイクのオン/オフで人間関係をスイッチ。モナコの富豪が教えてくれた「ご機嫌な私」を育む秘訣
日本人で唯一、モナコのパレスエリア(王宮前)に暮らす女性がいます。それが、今回ご紹介するエミチカさんです。モナコ公国は世界の億万長者が住む国として知られ、100万ドル以上の純資産を保有する「ミリオネア」が人口の3分の1を占めるとも言われている国。 そんな富豪たちが集まるモナコに移住して約10年、エミチカさんはセレブたちと交流を重ねる中で、様々な発見をしたといいます。特にエミチカさんが興味深かったというのが、モナコで暮らす人々の装いや、若さへの考え方でした。 エミチカさん曰く「モナコの人たちはいつでもご機嫌」というその秘密について、著書『「逢いたくなる」オーラをはぐくむモナコからの言葉77』から、特別に一部をご紹介します。
近所でも「ワンマイルウェア」をやめたワケ
ちょっとした外出のときにも、私はルームウェアや普段着ではなく、少しだけおしゃれをして出かけるようにしています。 私が普段からおしゃれをするのは、車の運転席から「お先にどうぞ」と微笑んで道を譲ってくれるムッシュに、堂々と明るい笑顔を返したいから。そんな理由もありますが、じつはもう一つ理由があります。 それは、モナコの女友だちとカフェに行ったときの出来事です。 ある日、「お茶でもしない?」と女友だちに誘われた私は、ワンマイルウェアにちょっと毛が生えたような格好で待ち合わせ場所に向かっていました。気心が知れた友人のお誘いだったので、今回も気軽におしゃべりするものと思っていたのです。 けれど、待ち合わせ場所に現れた彼女を見て、「やってしまった!」と思いました。彼女は、シンプルながらも上品なワンピース姿でやって来たのです。 彼女が連れて行ってくれたのは、モナコのヨットハーバー近くにある、波の音が間近に聞こえるおしゃれなカフェでした。きっと、私に素敵な体験をさせようとそのお店を選んでくれたのでしょう。 カフェにドレスコードはなく、厳密に言えばどのような格好でも問題はありません。ですが、私の気の抜けた格好のせいで、せっかくお店を選んでくれた彼女に居心地の悪い思いをさせているのではないかと、会話を心から楽しむことができませんでした。