今、注目集める公益通報制度…知事の官製談合・汚職事件をきっかけに部署設置した県でも該当ゼロ、手探り続く
閲覧してみると、毎年度400件程度、提出されていた。飲食の提供を受けた際の報告書が目立った。県考査課は「他県と比べ、比較的厳しいルールになっているのでは」としている。
トラブル各地で
兵庫県の斎藤元彦知事が、県幹部だった男性職員から不正疑惑を告発されたのは今春だった。知事の物品授受やパワーハラスメントなどの指摘で、県は公益通報と扱わず、告発者を懲戒処分にした。その後、県議会が全会一致で斎藤知事に不信任決議を突きつけ、斎藤知事は失職。今月17日の同県知事選で、斎藤知事が再び当選した。
公益通報を巡るトラブルは全国各地である。和歌山市でも、公金の不正使用を告発した男性職員が自殺。遺族らが、通報によって懲戒処分を受けた職員と同じフロアで働くなどした影響があったと主張している。