MFC.VOICEがグランパスU-12との“愛知ダービー”を制して優勝!《JA全農杯全国小学生選抜サッカーIN東海》
意地と雪辱がぶつかった決勝戦
父母や下級生などからの大きな声援が響く中、“愛知ダービー”となった決勝は、両チームともに強い思いがあった。 「MFC.VOICEには公式戦で1回も勝っていないので、ここで勝って胸を張って全国大会に行きたい」と、多くの選手が口にするほどリベンジに燃えていたのはグランパスU-12。一方でMFC.VOICEも、「3年前の全国大会出場は東海2位での出場で悔しかった。今年は絶対に優勝して全国に行く」と、磯部友也監督は目標を立てていた。 開始3分、MFC.VOICEは自陣からのロングボールを前線で競り合い、こぼれたところを岸田柊蕗(ひいろ)がミドルシュート。これがゴールネットを揺らしMFC.VOICEがいきなり先制点を挙げる。 この先制点で勇気を得たMFC.VOICEは、球際の攻防でも強さを見せ、第1ピリオドの終了間際に追加点。グランパスは持ち前の細かな技術で相手を剥がそうと試みても、しっかりとカバーに入る2人目、3人目のディフェンスまで抜き去ることはできずに、攻め込む回数も多く作れなかった。 メンバーの替わった第2ピリオドも主導権はMFC.VOICEが握る。2分に伊藤立翔(りつと)が「ディフェンダーを抜いた後にももう一人いたけど、狙いすまして決めることができて気持ち良かった」と、チーム3点目となるシュートを決めると、11分にも伊藤が縦に抜け出し、角度のないところからしっかりとシュートを流し込み、リードを広げた。 MFC.VOICEは、第3ピリオドも立ち上がり2分に、GKが飛び出したところをキャプテンの松下翔太が技ありのループシュートを決めてダメ押し。グランパスU-12は、トラップやショートパスなど技術面では目を見張るものはあったものの、切り替えやフィジカル、ロングキックで相手に上回られ、5-0と思わぬ大差がついた。 「決めるべきところで決めれば、こういう展開もあるのかなと思っていました。この子たちはこういう大きな舞台に強いので、楽しみながらやってくれたと思います」と、教え子たちの躍動に目を細めた磯部監督。3試合で12ゴールという圧倒的な得点力を武器に、5月3日から始まる全国大会では3年前の先輩たちが作ったベスト8以上の成績を狙う。