バイデン氏との距離感探る ハリス氏、共闘に懸念も
【デトロイト共同】米大統領選の民主党候補ハリス副大統領は2日、バイデン大統領と東部ペンシルベニア州ピッツバーグでの選挙集会に臨んだ。バイデン氏の協力は労働者や高齢者への支持拡大が期待できる半面、物価高などに不満を持つ有権者の批判が強まる懸念もあり、ハリス氏は今後、距離感を慎重に探る。 公の場での共闘はバイデン氏が7月に選挙戦から撤退後、党大会を除き事実上初めて。 バイデン氏はレーバーデー(労働者の日)に合わせた集会で、ハリス氏に先立ち演説した。労働組合を重視し、中間層の生活向上に取り組んだ自身の実績を誇示しつつ、ハリス氏を「唯一の合理的な選択肢で、信頼している」と称賛し、配慮をにじませた。 ペンシルベニア州の地方都市で生まれ、中間層の家庭で育ったバイデン氏は「労働組合に寄り添い、ストライキにも参加してくれた」=自動車業界の元組合員男性(70)=と人気が根強い。女性や若者の支持が先行するハリス陣営は票の掘り起こしを見込む。
ただ、中南米からの不法移民やインフレでは、バイデン氏への反感が強い。