広島ドラ2・高がG主力斬り! 自己最長8回3失点「うしっ!!」丸、オコエ、大城卓から三振
「フェニックス・リーグ、広島3-3巨人」(10日、天福球場) 広島のドラフト2位・高太一投手(23)が10日、フェニックス・リーグの巨人戦(天福)に先発し、8回6安打3失点(自責点2)の好投。CSファイナルSに向けて調整中の丸、大城卓、門脇らセ・リーグ王者の中心選手が並ぶ打線に対し、プロ入り後、自己最長イニングを投げ抜いた。この秋は直球を磨くことがテーマ。目標の来季開幕ローテ入りへ突き進んでいく。 【写真】躍動感あるフォームで巨人主力斬り 広島ドラ2・高が自己最長8回3失点 強力打線に対して一歩も引けを取らなかった。日南の青空の下で高の「うしっ!」という、うなり声が響く。気迫十分の105球。直球主体で攻める強気な投球で、アピールに成功だ。 「自分の中でもいい感覚で投げられた。結果以上に収穫のあるピッチングだったと思います」 対峙(たいじ)したのは今季のセ・リーグを制した巨人打線。16日から始まるCSファイナルSへ向けた調整中の丸、大城卓、モンテス、門脇ら豪華メンバーがスタメンに名を連ねた。 一線級の好打者相手に臆することはなかった。初回から「力を入れていきました」と先頭の丸から見逃し三振を奪うと、続くオコエも高めの直球で空振り三振。二回先頭の大城卓も見逃し三振に封じるなど、抜群の立ち上がりを見せた。 三回と八回にソロ本塁打を浴びるも、プロ入り後、自己最長を更新する8回を投げ、6安打3失点(自責点2)の力投。「自信がある」と胸を張る制球力も光り、無四死球だった。 1年目の今季はウエスタンで14試合に登板し、2勝5敗、防御率4・88。8月からは先発として経験を積んだ。そして10月5日・ヤクルト戦(マツダ)で六回からプロ初登板。最速151キロを計測するなど、2回1安打無失点のデビューを飾った。 直球にこだわる理由は1軍での収穫と課題にある。「自分の真っすぐが投げられたのは自信になった。でも1軍で投げるためには、(中継ぎでの)真っすぐを先発でも投げないといけない。中継ぎで投げられた真っすぐを先発でも常時投げられるように意識している」と考えを明かした。 5日の登板では150キロ台を連発したが、この日の最速は146キロ。「もう少し球速はほしい」と向上心は尽きない。しかし、発展途上の中で見せた快投に高橋建2軍投手コーチも「次につながる姿を見せてくれた。躍動感もあった」と絶賛した。 来季へ向けた戦いはすでに始まっている。「開幕1軍で先発として投げられるように、今ある課題をつぶして長所を伸ばしていきたい」と高。虎視眈々(たんたん)と目標に向かって、歩みを進めていく。 ◇高 太一(たか・たいち)2001年7月26日生まれ、23歳。愛媛県出身。179センチ、83キロ。左投げ左打ち。投手。広陵、大商大を経て23年度ドラフト2位で広島入団。プロ初登板は24年10月5日・ヤクルト戦(中継)でプロ初ホールドを記録。24年ウエスタンは14試合で2勝5敗、防御率4・88。