<独占インタビュー>広島・新井、来季駄目なら引退も
――どういう心の持ちようで来年はカープでプレーを? 「レギュラーだったとか、4番を打っていたとか、過去の実績は関係ありません。一塁でも三塁でも、誰がライバルだとも考えず、今までのものをすべて取っ払って、もう一度、ゼロからスタートしたい。自分を、とことんまで追い込むつもりです。そこで、もし怪我でもしてしまったら仕方がない。あきらめもつきます」 ――え? あきらめもつく? 引退も覚悟なの? 「チームとして必要とされる限り、月並みかもしれないが、懸命なプレーを続けたい。それでもダメならスッパリと、この世界から身を引く覚悟はできています」 ―2000本安打まで残り146本。 「ヒットやホームランの記録のために野球をやっているわけではありません。個人記録は目標ではないんです」 ――具体的に、このオフは? 「(前阪神ヘッドコーチの)黒田さんに紹介してもらったパフォーマンスコーディネイターの手塚一志の元に通って、骨盤をうまく使うトレーニングに取り組んでいます。去年のオフからやっているのですが、バッティングが変わってきた実感はあります。外の変化球への対応ができてきました。今オフもまた続けていきたいと考えています」 ――鹿児島の最福寺で毎年行っている護摩行は来年も? 「はい。これまで以上に自分を追い込みます。これまでは、火傷が怖くて逃げていたと思います。煩悩を焼き尽くす修行です。まだまだ弱いんですよ」 (文責・駒沢悟/スポーツライター)