変わるお札 20年ぶりのデザイン変更 新紙幣まで2週間「負担」との声も ATM・券売機…準備進む 【大分発】
7月3日、新しいデザインの紙幣の発行が始まる。 デザイン変更は20年ぶりで、1万円札の肖像は約40年ぶりの変更となり、大分県中津市出身の福沢諭吉から、渋沢栄一に。 5000円札、1000円札も新デザインとなる。 私たちの生活に関わる紙幣の刷新…各方面の対応を取材した。 【画像】お札はこう変わる 20年ぶりのデザイン変更 新紙幣とは
銀行のATMの対応は
新紙幣の発行に伴い、街中のATMや券売機などの機械は交換が必要になる。 「7月3日、入金したときにATMの方はきちっと受け付けて手続きができるというような状況になっている」こう話すのは豊和銀行事務統括部 倉野誠一副部長。 豊和銀行では、県の内外あわせて約90台あるATMについて、2023年8月から新紙幣対応のものに入れ替える作業を進めてきた。 2023年12月にすべて完了したという。 一方、メーカー側も対応に追われている。 ATMを手掛けるOKIでは工場をフル稼働させ、商品を急ピッチで準備している。
券売機は相次ぐ注文に納品が追い付かず
また、店舗の券売機でも新紙幣対応の準備が…。券売機を扱う大分市の販売店には今、注文が殺到している。 SOA大分 川野敏夫営業部長は「昨年から比較すると2倍、3倍以上の受注を受けている。メーカーサイドでは4、5か月、機種によっては半年くらいかかってしまう状況」と話す。 ただ、相次ぐ注文に納品が追いついておらず、新紙幣の発行が始まる7月3日までに対応が間に合わない店舗も多くあるという。 大分市にあるこちらのラーメン店もそんな店舗の1つである。 対応が間に合わないため、新紙幣の利用を希望する客がいた場合は旧紙幣と両替して券売機を使ってもらうことにしている。
約160万円にも上る費用に「大きな負担」との声も
横浜家系ラーメン高崎家田村将治オーナーは「今使っている券売機は、現状では新紙幣は使えない。新紙幣対応にバージョンアップするには、プラス20万円の費用が掛かる予定」と負担について話した。 こちらの店舗のオーナーの田村将治さんは他にも大分市内でラーメン店を2店舗経営している。 券売機の新紙幣対応の費用はあわせて約160万円にも上る。材料費の高騰でただでさえ厳しさを増す中、店側にとっては「大きな負担」だと話す。 横浜家系ラーメン高崎家田村将治オーナーは「本来、かかる必要のない経費がいきなり出てきたので、ちょっと困惑している。これを売り上げで取り返すとなると、何か月分の売り上げかなと考えると怖い」と不安についても話した。 新紙幣の発行まで残りわずか…様々なところで対応するための準備が進められている。 (テレビ大分)
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