新幹線「300X」955形って知ってる? 異形「ねないこだれだのおばけ」みたいな新幹線が現れた!(1997年)【新幹線・東京~博多全通50周年㉒】
■この「謎の新幹線」の正体は? もう詳しい方はご存知とは思いますが、この新幹線の名は「955形」というそうです。JR東海が1995年にデビューさせた高速試験車両で、愛称は「300X」だったそうです。JR東海が開発した車両「300系」の次、という訳ですね、おそらく。 側面にもしっかりと「300X」と記されていました【画像(5)】。 そして前と後ろで異なる形状の先頭車両。まずは東京側が、丸いくさび型の「ラウンドウェッジタイプ」だそうです【画像(6)】。 ちなみに「ラウンドウェッジ」って何?Google先生に聞いてみても、ゴルフの「ウェッジ」の選び方に詳しくなるページが出て来るばかりで、語源は分かりませんでした。 そして「ねないこだれだ」状の先頭車両は博多側で、「カスプタイプ」というそうです。 「カスプ」とは、英語で「先端」「境目」を意味するらしく、物体の尖った部分を指すとのこと。。。「ラウンドウェッジ」の先頭車両に比べれば、確かに尖っているように見えます【画像(7)】。 そして角度を変えてよ~く見てみると、「あ、カモノハシっぽい!」【画像(8)】。そう、これこそが後の「700系新幹線」に繋がっていくんですね。 ちなみにですが、先ほどのでかすぎるパンタグラフカバー【画像(9)】。これは「ワイングラス型」と呼ばれていたそうです。どの辺がワイングラスなのか、どなたか教えてください。グラスの中でワインが波打っている感じ? ■「300X」がたたき出した記録とは? そして、何よりこの「300X」が凄いのは、最高速度でした。 なんと1996年7月には、米原~京都間で時速443キロと国内最高記録をたたき出したというのです。これはリニアを除く鉄道車両で、日本最速なんだそうです。 「300X」は2002年に引退し廃車となりましたが、先頭車両は「ラウンドウェッジ型」が名古屋市港区のリニア・鉄道館に、「カスプ型」は鉄道総合後術研究所・風洞技術センター(滋賀県米原市)に保存展示されているそうなので、機会があれば見に行ってみたいものです。