２回、泉口がプロ初となるソロ本塁打を放つ（カメラ・相川　和寛）

◆日本生命セ・パ交流戦　楽天７ｘ―６巨人（１１日・楽天モバイル） 　勝ちパターンで負けたのは痛いけど、打つ方で光が見えた。先日のオリックス戦は相手投手に力負けしたが、この試合の３発は、３試合で１点の打線とは思えない力強さを感じた。特に泉口は１５０キロ近いパワーボールに振り勝った。イメージが変わる一発だった。 【動画】ショートでノックを受ける泉口友汰と門脇誠 　誠に失礼ながら「あれ？　こんなに飛ばすんだ」と。内角寄りに最短でバットを入れ、インパクトの強さには驚いた。長距離ヒッターではないが“ツボ”に来れば軽々スタンドに運べる選手なんだな、と。坂本や吉川、門脇のバックアップという印象が強かったが、スカウトの言う通り、打撃センスも良さそうだ。 　開幕前、今季のＶ条件を聞かれた時、「三塁の坂本が遊撃に戻らないこと」を真っ先に挙げた。門脇がシーズン通してレギュラーを死守できれば、阿部監督の言うディフェンス野球を展開できると思った。センターラインを課題とし、門脇と尚輝の二遊間は間違いなく球界ナンバーワン。その門脇が期待通りにいかず心配したが、泉口が普通にやれていることで、阿部監督も助かったはずだ。 　４回の中前安打は一転してセンター返しで好機を広げた。さすが、大阪桐蔭出身というべきか、状況に応じた打撃ができることにも感心した。「野球を知ってるな」と思わせる選手だ。（スポーツ報知評論家・高橋　由伸）