「ネットの意見を見る暇があったら本を読みたい」 コロナ禍でも未婚でも焦らない、島崎和歌子の自信
島崎は現在まで独身を貫いてきた。年配の男性タレントから「なんで和歌子ちゃんは結婚できないのかねえ」と言われたときには、内心あきれながらも「結婚したときが適齢期ですから」と毅然とした態度で返した。 「若い子にはそういうことを言われたときに『ヘラヘラしちゃダメよ』とはよく言いますね。笑ってごまかさずに自分の意見をちゃんと話せれば、相手にも理解してもらえるのかなとは思います」 結婚に関しては「したい人はすればいいし、したくないと言ってる人も急に結婚することだってあるし」とフラットな考えを持っている。島崎自身がそのことで焦ったりうろたえたりしないのは、先輩の教えがあったからだ。 「私が28ぐらいのとき、加賀まりこさんとお仕事でご一緒させていただいたときに言われたんです。『30代に入っても焦っちゃダメよ。焦るとろくなことないからね』って。それがすごく心に残っているから焦ることもないし、今は大久保(佳代子)さんとかいとうあさことかとチームができるじゃないですか。そういう時代で良かったなって思います」
席を譲るなんて冗談じゃない
昨年、コロナ禍がエンタメ界を襲い、テレビの仕事も一時的にストップした。誰もが動揺して、先の見えない状況に戸惑っていた。そんな中でも島崎は全く焦ることはなかったという。 「こういうときはきちんと休むの。考えてもしょうがないし。ずっと家にいて本読んだりテレビ見たり、寝たりしていました。でも、このような状況でもお仕事をいただけるありがたさを改めて感じましたね。バラエティーでもひな壇に出られる人数が限られている中で、そこにいさせてもらえるっていうのは、島崎和歌子っていうキャラクターが求められているんだなと思って、自信にもつながりました」
私生活では余分な物を持たない「断捨離」を徹底していて、ソファも電子レンジもない部屋でシンプルに暮らしている。いいものを食べて、いいお酒を飲む。プライベートでも自分のペースを貫く島崎は、将来についてあれこれ思い悩むこともない。 「仕事をどうしていきたいとか、そういうのは全然考えてなくて。一年が終わったときに、今年はこういうことができたなっていう代表作があればいいと思っています」 デビュー以来32年間、ずっとテレビの最前線で戦ってきた。でも、これでやりきったと満足したことはない。 「『その席、そろそろ譲ってくださいよ』って言われることもあるけど、冗談じゃないよと思う(笑)。長年苦労してこの椅子に座ったのに、渡すわけないじゃない。女性の司会者ってなかなかいないからね。言葉は悪いけど、どかない。それで島崎和歌子というオンリーワンになっていかないとね(笑)」 デビュー当時のキャッチコピーは「ワカコドキドキ」。島崎は今でも好奇心で目をキラキラさせて、芸能界を駆け抜けている。 --- 島崎和歌子(しまざき・わかこ) 1973年生まれ、高知県出身。1989年にアイドル歌手としてデビュー。以来、歌手やタレント、女優、司会者としてテレビで活躍してきた。1991年から総合司会を務める『オールスター感謝祭』は、9日の放送で30周年&60回目を迎える。