北九州市の中学生殺傷、入店した男が一直線にレジ最後尾にいた2人に向かい犯行…黄色っぽいサンダル履き
北九州市小倉南区のファストフード店で市立中3年の男女2人(ともに15歳)が男に刃物で刺されて女子生徒が死亡した事件で、入店した男がまっすぐにレジの最後尾に並んでいた2人に近づき、犯行に及んだことが捜査関係者への取材でわかった。2人とも腹部などに深い傷を負う一方、抵抗する際にできる防御創(傷)はなく、福岡県警は強い殺意を持って不意に襲ったとみて調べている。 【イラスト】発生時の店内見取り図
また、県警は16日、店の防犯カメラの解析などから、逃走した男が履いていたのは黄色っぽいサンダルだったと発表した。特徴的な外見のため、有力な目撃情報につながるとして広く情報提供を呼びかけている。
捜査関係者などによると、塾帰りの2人は14日午後8時過ぎ、「マクドナルド322徳力店」に入って雑談するなどした後、同25分頃、注文のためレジ前にできた2、3人の客の列の最後尾に並んだ。直後に入店した男は、奥にいた2人のところへ一直線に向かうと、無言で女子生徒の腹部と男子生徒の腰付近をそれぞれ1回突き刺して逃走。女子生徒は失血死し、男子生徒は命に別条はなかったものの、致命傷になりかねない深さだったという。
男が店に入って出るまでは30秒足らずで、多くの客が異変に気づいたのは事件発生後とみられ、刺された瞬間を目撃した店員や客は確認されていないという。男子生徒は「全く知らない人から刺された」と説明している。
県警は現時点で2人に関するトラブルなどは把握しておらず、男との関係の有無を慎重に調べている。