2AW“エース”吉田綾斗がデビュー9周年を迎え王者としてBASARA“大将”木髙イサミとの団体の誇りを懸けた一戦へ「ベルトは渡さない」
吉田「今思えば、吸収と差別化のバランスを取りながら俯瞰的に見ていれば、さらに違う結果が得られたかもしれない」
▼新日本プロレスでの武者修行はがむしゃらな日々 デビュー9周年を迎えた吉田が、新日本プロレスでの武者修行時代や他団体での経験を語った。吉田は若手時代に新日本プロレスのライオンズゲートへ参戦し、試練の場で多くを学びながら、壁に直面しつつも成長を遂げたという。 「ライオンズゲートに呼ばれたのがプロレス人生3年目ぐらい。当時は目の前のことで精いっぱいで、がむしゃらに取り組んでいました」と振り返る吉田。「メインイベントにも呼ばれるようになった矢先、顎を骨折して約8カ月欠場を余儀なくされたのが辛かった」と話したが、小島聡や永田裕志ら先輩の「待ってる」という励ましが復帰への大きな支えになったという。 「復帰後、再びリングに呼んでもらえたのはありがたかった」と感謝する一方で、「あの頃は新日本プロレスではなくKAIENTAI DOJOの人間であることを意識しすぎて、差別化を無理に図ろうとしていた。若かった(笑)」と冷静に自己分析。「今なら別のアプローチができたかもしれない」と振り返りつつも、当時の経験が現在に繋がる貴重な糧となったと語った。 ▼全日本プロレスを含む他団体での経験 新日本プロレス参戦後も、全日本プロレスをはじめとする多くの団体に参戦してきた吉田は「全ての団体がそれぞれ違い、リングに立つだけでも学びが多かった」と振り返る。ただ、全日本プロレスで所属したユニットではコロナ禍の影響もあり活動がうまく進まず、「唯一心残りの部分」とした。他団体での経験については、「その場その場で吸収することばかり考えていた。今思えば、吸収と差別化のバランスを取りながら俯瞰的に見ていれば、さらに違う結果が得られたかもしれない」と、当時の取り組み方を顧みた。 ▼9年間の歩みと印象的な試合 吉田は、プロレス人生9年間で多くのものを吸収してきたと振り返りつつ、「今の自分があるのは、若手時代のがむしゃらさや多団体での経験があったからこそ」と強調。「特に思い出に残る試合は?」との問いに、「思い出深い試合はたくさんありますが、自分の中で大きなターニングポイントになったのは、新日本プロレスへの参戦が終わった直後ですね。その翌月には団体のタイトル戦線に絡む試合に挑んでいました」と語る吉田。 新日本プロレスでの武者修行を経て、地元団体へ戻り、改めて自分が背負うべきものを見つめ直した瞬間だったという。「その頃、自分の中で覚悟が固まった気がします。団体を背負う存在になるんだという想いが強くなった」と続け、団体への責任感がプロレス人生における大きな原動力となったことを明かした。 9周年という節目については、「長いようで短いような不思議な感覚」としながらも、「これまでの経験が全て今の自分を作っている」と感慨深げに語った。 ▼ 若手世代への評価と現在の立場 自身が後輩にとって「当たり前の壁」となる現在の立場については、「デビュー当時を思い出すと、今の若手は非常に完成度が高い」と評価。「自分が必死で自分を作ろうとしていた時期と比べ、若手たちはすでに出来上がった状態からさらに伸びようとしている」と感心している。 さらに、「現代の若手は、自分の進むべき道を早く見つけ、迷わず進んでいる」と述べ、「良い意味でぶれない姿勢は、プロレスラーとして大切なもの」と賞賛した。後輩たちの育成環境については、「同期や先輩が築いた空気感や土壌が影響している」と分析する一方で、「デビューを果たせず辞めた者も多い」とし、プロレスの厳しさも語った。 それでも「現世代の若手は、図太いメンタルを持つ素晴らしい世代」と改めて評価。「当たり世代」と称し、「これからの2AWを背負っていく存在になる」と期待を寄せた。
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