落語協会、師弟間ハラスメント問題の民事訴訟を報告「極めて遺憾に存じます」
落語協会が6日、同協会会員間の民事訴訟について、詳細を報告した。 同協会は「ハラスメントをめぐる協会員間の民事訴訟について」と題し「本年1月26日、当協会の協会員が、同じく当協会の協会員である元師匠に対し、暴行や暴言などのハラスメント行為を受けた等として、不法行為による損害賠償請求権に基づき300万円の支払を求めた裁判につき、東京地裁は、元師匠に対し、80万円の支払を命じる判決を言い渡しました」と報告した。 【画像】「ハラスメント対策の徹底を」吉原馬雀の呼び掛け 判決内容については「コメントを控えさせていただきます」としているが、「当協会の協会員である師弟間でハラスメント問題が発生し、裁判にまで発展したことについては、当協会としても極めて遺憾に存じます」とコメント。「今後控訴される可能性もあり、現時点では、本件がどのように決着するのか定かではありませんが、当事者間に遺恨が残らない形で解決されることを心より願っております」とした。 さらに同協会は、「師弟関係の問題には直接介入できる立場にはない」としつつ、「落語界におけるハラスメント行為を防止し、業界全体の健全な発展に寄与するための取り組みを続けて参る所存」と報告。「今回のような事象が今後二度と発生しないよう、各協会員の方々のご理解とご協力も賜りながら、当協会としてどのような対応が可能か真摯に検討し、必要な措置を講じたいと考えております」と締めくくった。 同裁判は、吉原馬雀(元・三遊亭馬雀)(41)が元師匠である三遊亭圓歌(64)からパワハラを受けたとし、300万円の賠償を求めたもの。判決で、圓歌に80万円の賠償が命じられた。 【以下、発表全文】 ハラスメントをめぐる協会員間の民事訴訟について 本年1月26日、当協会の協会員が、同じく当協会の協会員である元師匠に対し、暴行や暴言などのハラスメント行為を受けた等として、不法行為による損害賠償請求権に基づき300万円の支払を求めた裁判につき、東京地裁は、元師匠に対し、80万円の支払を命じる判決を言い渡しました。 判決内容についてはコメントを控えさせていただきますが、当協会の協会員である師弟間でハラスメント問題が発生し、裁判にまで発展したことについては、当協会としても極めて遺憾に存じます。 今後控訴される可能性もあり、現時点では、本件がどのように決着するのか定かではありませんが、当事者間に遺恨が残らない形で解決されることを心より願っております。 当協会は、師弟関係の問題には直接介入できる立場にはないものの、落語界におけるハラスメント行為を防止し、業界全体の健全な発展に寄与するための取り組みを続けて参る所存です。今回のような事象が今後二度と発生しないよう、各協会員の方々のご理解とご協力も賜りながら、当協会としてどのような対応が可能か真摯に検討し、必要な措置を講じたいと考えております。 日頃より当協会を応援してくださっているファンの皆様や関係者の方々におかれましては、今後ともどうか変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。 一般社団法人落語協会