【青森県・激動2024】“裏金問題”に揺れた自民党・衆議院選挙で立憲が選挙区初勝利 野党が勢いを増して来年夏の参議院選挙に向かう
RAB青森放送
衆議院選挙は裏金問題が最大の争点となり立憲民主党が県内の選挙区で初勝利。 自民党の議席独占が崩れました。 自民党の派閥が長年開いてきた政治資金パーティー。 その収益の一部を報告書に記載しなかったいわゆる「裏金問題」は政権を揺るがす事態に発展しました。 ★自民党(安倍派)木村次郎 代議士(当時) 「誠に申し訳ございませんでした」 青森3区選出の木村次郎代議士も派閥から236万円の還流を受けていました。 ★自民党(安倍派)木村次郎 代議士(当時) 「私自身は今回の件が報道され秘書らに確認をして初めて事実関係を把握したところ」 「そもそもこういったからくりがあったということ自体全然知らなかった」 裏金事件を受け長い歴史を持つ自民党の5つの派閥が解散。 そして。 ★岸田首相(当時) 「自民党が変わることを示す最も分かりやすい最初の一歩は私が身を引くことであります」 岸田総理が退き、過去最多の9人による総裁選を経て石破茂総理が誕生しました。 ★自民党 石破茂総裁 「新政権はできる限り早期に国民の審判を受けることが重要である」 「10月27日に解散総選挙を行いたい」 投開票は新総理就任の26日後。 「ご祝儀相場」を狙った戦後最短の「超短期決戦」が始まりました。 自民党は1区で比例と選挙区の候補者が入れ替わり、逆風の中でも比例も含めた4議席独占を狙いました。 一方の野党は近年の国政で鍵を握ってきた候補者の一本化が実現せず。 すべての選挙区で競合して挑む構図となりました。 ★自民党 木村次郎 さん 「たいへんに厳しい選挙戦です それは私の不徳の致すところそれに尽きる訳です」 裏金の当事者は防戦を強いられます。 弁護士資格を持つ立憲の新人は勢いづきます。 ★立憲民主党 岡田華子さん 「国会に行って青森の子育てをしているお母さんたちを何とか助けたい」 終盤自民党が裏金で非公認となった候補にも活動費を支給していたことが発覚。 逆風がさらに強まります。結果は…。 立憲が小選挙区で初めての議席を獲得しました。 ★初当選・立憲民主党 岡田華子代議士 「みんなで一緒にこの地域を良くしていきたい」 自民は2012年以来続けてきた議席独占が崩れました。 ★自民党 木村次郎さん 「私に対しての有権者の皆様方の評価であり判断であるということで私は考えております」 木村家が父や兄の代からおよそ40年守ってきた議席を失いました。 自民は去年の知事選から続く党内のわだかまりや活動不足が表面化、組織が思うように機能せず体制の見直しを迫られています。 ★自民党県連 津島淳会長 「勝つためには足腰の強い後援会組織は不可欠」 「常に活発化させるには/若返りを図っていく」 立憲は復活も含め2議席を獲得、党勢拡大に弾みを付けました。 ただ今回は裏金の「敵失」で票を伸ばした側面も否めず、これから真価が問われます。 ★立憲民主党県連 田名部匡代代表 「それぞれの地域にしっかりと組織を作っていくことはこれまでも課題だったしこれからの大きな課題」 比例では共産のベテランが議席を失い、れいわが初議席を手にしました。 今年5つの町村長選挙が行われ新人4人が当選しました。 県政界は自民党が引き続き主導権を握りますが、国会は与党の過半数割れで政局は流動化。 野党が勢いを増して来年夏の参議院選挙に向かいます。